台湾で戒厳令が解除されて今年で30年。中華漫画家協会は「台湾新聞漫画聯合特展(台湾のニュース漫画合同特別展)」を開催し、戒厳令解除後、ニュースを題材にした漫画が活発に発展した歴史と、それらの漫画が台湾における報道の自由を代表する大きな特色になったことを紹介する。
中華漫画家協会は18日午前10時半、国立国父記念館(台湾北部・台北市、中華民国の建国の父である孫文博士のメモリアルホール)の翠渓ギャラリーで「台湾新聞漫画聯合特展」の開幕式を行う。同特別展では台湾の各大手新聞社や雑誌での風刺漫画家、数十人を招いて作品を合同展示。台湾初のニュース漫画家たちによる政治経済、時事を題材にした作品展として注目される。
著名な漫画家たちの素晴らしい作品はニュース漫画、人物漫画、その他の面白みにあふれた漫画に分類される。いずれもユーモアと風刺に満ちており、何度も思い出すような作品だという。
中華漫画家協会の楊心怡(ペンネーム「凌群」)理事長によると、戒厳令が布かれていた間、集会や言論、出版、結社などの自由はいずれも制限されていた上、政府は戒厳令を利用して反体制派の人々を数多く捕まえ、処刑したり裁判にかけたりした。台湾の歴史において、戒厳令は1949年から1987年まで38年と56日間にも及んだ。その期間は「戒厳時代」もしくは「戒厳時期」と称され、「白色テロ」とも呼ばれている。
戒厳令解除後、政党の結成や新聞発行の禁止措置が相次いで解除された。各社の新たな新聞が雨後の筍のように登場して「百家争鳴」の時代となり、多元的な言論が徐々に形成された。楊さんによれば、それに伴って始まった台湾の民主化の過程において、ニュース漫画は大変重要な位置を占め、各メディアのページをタイミングよく彩った。楊さんは、ニュース漫画は政党政治の芽生えに成長の機会を与え、台湾における民主化運動をいっそう活性化し、現在の民主の成果を生み出したのだと話している。