台湾発の「東洋のノーベル賞」と言われる「唐奨(Tang Prize)」(主催:唐奨教育基金会)の第1回(2014年)「持続可能な開発賞」(Sustainable Development)を授与されたグロ・ハレーム・ブルントラント(Gro Harlem Brundtland)女史が、その賞金の一部を使って「グロ・ブルントラント賞」を設立した。発展途上国の優秀な若い女性研究者の支援を目的としたもので、その受賞者5名が3月中旬に台湾を訪れる。
「グロ・ブルントラント賞」を受賞したのはイエメンのFathiah Zakhamさん、インドのFarah Fathimaさん、ウガンダのPhyllis Aworさん、ヨルダンのWafa Al-Jamalさん、台湾の顔怡君さんの5名。
国立成功大学(台湾南部・台南市)は3月12日から16日まで、唐奨教育基金会の委託を受けて「女性永続発展科学週(Gro Brundtland Week of Women in Sustainable Development)」と題する一連のイベントを、台南市、台湾中部・台中市、台湾東部・花蓮県、台湾北部・台北市で順次開催する。世界各地の傑出した女性研究者を講師に招き、基調講演や座談会を行うもので、テーマは女性問題、児童の健康、感染症、環境問題など「持続可能な開発(Sustainable Development)」に関するものとなる。
国立成功大学は3月12日、同大学にて「女性永続発展科学週」の開幕式を開催。3月17日には唐奨教育基金会が台北市にて「グロ・ブルントラント賞」の授与式を開催する。
「グロ・ブルントラント賞」の受賞条件は、(1)女性、(2)博士号取得者、(3)40歳以下、(4)発展途上国の国民あるいは台湾住民、(5)研究領域が公衆衛生及び持続可能な開発であること、の5項目。
グロ・ブルントラント女史は唐奨教育基金会に対し、「唐奨」の賞金の一つである「研究助成金」1,000万台湾元(約3,700万日本円)の半分を、女性研究者の育成に充てるよう指定している。詳細は唐奨教育基金会の公式サイトを参照のこと。