100年以上の歴史を持つ世界屈指の自転車レース「ツール・ド・フランス(Tour de France)」の主催機関アモリ・スポル・オルガニザシオン(A.S.O.)は、1993年より一般の参加者がその1区間を走ることができる「エタップ・デュ・ツール(L' etape du tour)」を実施している。2015年以降はさらに、「エタップ」の名称を冠した自転車レースイベントを世界各国で開催。今年9月17日には台湾中部・台中市でも開催されることが決まっている。
「エタップ・タイワン」のイベント大使に任命された与党・民進党の羅致政立法委員(国会議員)は17日に記者会見を開催した。羅立法委員によると、今年の「エタップ・デュ・ツール」は世界5大陸、14か所で開催され、台湾はそのうち1か所に選ばれている。また、従来の国際競技大会はいわゆる「オリンピックモデル」に基づき、「台湾」ではなく「チャイニーズ・タイペイ」の名称を、中華民国国旗ではなく「中華オリンピック委員会旗」を使用することが求められてきたが、今回のイベントでは中華民国国旗と台湾(Taiwan)の名称をイベントのロゴに使用する。これは台湾にとって大きな前進。
羅立法委員は、「今回は『台湾』の名義で、このように重要な国際競技に参加することが実現した。このイベントを通して、世界の人々に台湾の美しさと、台湾の存在を知ってもらいたい。また、レースの模様はその他の開催地と同時中継される。台湾と国際社会が足並みを揃えることになる」と説明した。
記者会見に出席した外交部の呉志中政務次長(副大臣)は、「『エタップ・デュ・ツール』は台湾に多くの進化をもたらすだろう。台湾の知名度をより高め、台湾が世界に踏み出す一歩となる」と喜んだ。また、フランス在台協会(台湾におけるフランス大使館に相当)のGuillaume ROY副代表は、「台湾をさらに知るきっかけができてうれしい。これは重要な国際競技であるだけでなく、観光とスポーツ産業の振興も兼ねている。今後も台湾とフランスのこうした交流を増やしたい」と抱負を語った。