2025/04/25

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文化・社会

第28回「金曲奨」ノミネート、キーワードは「20」

2017/05/19
台湾を代表する音楽賞である「第28回ゴールデン・メロディ・アワード(金曲奨)」のノミネートリストが16日に発表された。写真は左が故・張雨生さん、右上より五月天、董事長楽団、動力火車。(張雨生、五月天、董事長楽団、動力火車の公式フェイスブックページより)
台湾を代表する音楽賞である「第28回ゴールデン・メロディ・アワード(金曲奨)」のノミネートリストが16日に発表された。リストには、今年で結成20周年を迎えるバンドが3組も含まれていることが話題になっている。その3組とは、最多の8部門にノミネートされた五月天(メイデイ)、「最佳楽団奨(最優秀バンド賞)」にノミネートされた董事長楽団(The Chairman)、「最佳演唱組合奨(最優秀グループ賞)」にノミネートされた動力火車(Power Station)だ。
 
そのうち五月天は今年3月29日、バンド結成の思い出の場所である大安森林公園(台湾北部・台北市大安区)で20年前のスタート地点に再び立ち、無料の野外コンサートを開催して話題になったばかり。この20年間で五月天は、金曲奨の「最佳楽団奨(最優秀バンド賞)」を4回獲得したほか、「最優秀国語専輯奨(最優秀標準中国語アルバム賞)」や「最佳年度歌曲獎(最優秀年度楽曲賞)」などを受賞している。今年はアルバム『自伝』が、8部門にノミネートされている。
 
董事長楽団が結成したのも1997年。当初は阿吉さんが書いた歌を、冠宇さんが歌うためにバンドを結成した。その後、冠宇さんが病死したため、現在は阿吉さんがメインボーカルを担当している。金曲奨の「最佳楽団奨(最優秀バンド賞)」のノミネートは、今年を含めて7回目となる(実際には過去に1回だけ受賞)。昨年リリースした11枚目のアルバム『董事長的少年時代』は、バンドのメンバーたちが音楽活動に取り組む中で影響を受けてきた台湾語の名曲の数々が収められている。
 
動力火車も20年前に結成した。台湾先住民族の一つであるパイワン族出身の尤秋興さんと顔志琳さんの男性2人からなるユニット。当時台湾で高い視聴率を誇った時代劇テレビドラマ『還珠格格』のオープニングソング『当』が大ヒットし、名前を知られるようになった。2005年に金曲奨の「最佳演唱組合奨(最優秀グループ賞)」を受賞している。
 
今年の金曲奨にはもう一つ、「20」がキーワードになる賞がある。「特別貢献奨」が与えられることになった故・張雨生さんだ。歌手としてだけでなく、作曲家や音楽プロデューサーとして高い才能を持ちながら、1997年、突然の交通事故により31歳の若さでこの世を去った。張雨生さんが残した楽曲は、いまでも多くの人々に愛されている。代表曲ともいえる『我的未来不是夢(私の未来は夢ではない)』は20年経ったいまも多くのアーティストによって歌い継がれている。創作スタイルは幅広く、編曲、作詞・作曲のいずれにおいても非常に前衛的で、多くのアーティストに影響を与えた。現在もその創作精神が多くのアーティストによって受け継がれ、広がりを見せている。音楽界に与えた貢献は評価に値するとして、逝去20年となる今年、「特別貢献奨」が授与されることになった。
 

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