台湾の仏教団体・霊鷲山がカトリックのバチカンと協力する。霊鷲山の住持である心道法師は5月31日、ローマ教皇フランシスコと対面し、協力の意向を伝えると共に、バチカンの高官と協力計画の詳細について話し合った。
心道法師は、ローマ教皇フランシスコがこれまでに発表してきた環境保護に関する多くの談話は霊鷲山の推進する「愛地球(地球を愛する)」計画の理念と一致しており、地球の生態系が深刻に破壊されている今こそ、異なる宗教が手を取り合って努力すべきだと強調した。
心道法師は、教皇庁諸宗教対話評議会のジャン=ルイ・トーラン(Jean-Louis Tauran)枢機卿を表敬訪問、ミャンマーでの協力事業スタートに関する様々な計画を話し合った。ミャンマー出身の心道法師は持続可能な地球環境の理念を広めるため、ミャンマーでの「生命和平大学」創設に着手しているところ。一方、カトリックには学校経営の優れた伝統があることから、心道法師はこの分野でバチカンが力を貸してくれるよう希望した。トーラン枢機卿は心道法師の理念を高く評価し、教育するには子どもが小さければ小さいほど良いとアドバイスした。
トーラン枢機卿はまた、バチカンはミャンマーと今年5月に外交関係を樹立したばかりで、同国での慈善事業に向けた準備を始めているとして、将来、霊鷲山をその計画に招く可能性を示唆した。
心道法師は長期にわたって宗教交流に尽力しており、「世界宗教博物館」(台湾北部・新北市永和区)も創設している。