米国ケーブルテレビ大手のCNNはこのほど、一つの都市で1カ月の間にコンサートを10回開き、チケットを全て完売させるロックバンドは台湾のMayday(五月天、メイデイ)だけだとし、ライブパフォーマンス、ファン、ステージでのメンバーの魅力などの面からMaydayを紹介した。
Maydayはデビューから今年で20年。今年は5月10日から23日まで、香港コロシアムで10回のコンサートを行った。CNNは、Maydayがなぜ1カ月の間に香港で10回のコンサートを開けるのか、そしてチケットを完売させられるのかに注目し、Maydayは「アジアのビートルズ」だと最大の賛辞を贈っている。
香港でのパフォーマンスはすでに「マラソン形式」のコンサートパターンとなっており、コンサートは常に3時間半に及ぶ。CNNでは、Maydayは標準中国語と台湾語(台湾最大の方言)の歌を主とし、時に英語の歌も交えながら若者世代の心の声を伝えていると解説、『派対動物(Party Animal、パーティーアニマル)』や『乾杯』などは若者の希望と失望に寄り添う歌だと評価した。また、Maydayの楽曲は「歌いやすく、クセになる」もので、その流行性とロックの特色はU2やOne Directionに通じると指摘した。
報道ではまた、中国大陸側が台湾を「逃亡した省」とみなしていることで、台湾の芸能人は中国大陸で活動する際、「台湾」に触れることが難しいのに対し、Maydayは政治的立場と距離を置いていると説明、ボーカルのASHIN(阿信)が「Maydayは音楽を前面に出すことだけ心がけている」と話していることを紹介した。
香港の人たちがMaydayが好きな理由は、「歌詞が明るくリアルであること」、「引き付ける力があること」など。CNNは、面白いことにMaydayのファンの年齢は、ほぼみなメンバーの半分にすぎないとし、ギター担当のSTONE(石頭)のコメント、「若者が両親を連れて見に来る。若い夫婦が子どもと連れて見に来る」を引用して、これはMaydayが世代を越えて受け入れられている原因の一つだと分析した。
ベース担当のMASA(瑪莎)によれば、結成から20年が経ってメンバー同士が互いをよく知っており、普段は互いの長所だけを重視して欠点は見ないようにしているという。また、性格が最も穏やかなのはドラム担当のMING(冠佑)、ボーカルのASHINは「Maydayにとっての魂」だということ。
Maydayは今年7月と8月に中国大陸、10月にはマレーシア、11月には米国、カナダでのツアーを行う予定。