台湾南部・屏東県東港鎮にある福湾荘園は屏東県のカカオ豆でチョコレートを製作、インターナショナルチョコレートアワード(International Chocolate Awards)アジア太平洋地区大会で、1,000種類以上のチョコレートが競う中、金賞5個、銀賞2個、銅賞1個を獲得。台湾からの参加者で最高の成績をあげ、台湾を代表して世界大会に出場することになった。台湾のチョコレート業者は合計金賞7個、銀賞11個、銅賞6個を獲得した。
福湾荘園は「台湾1号62%」でPlain/origin dark chocolate bars部門の金賞を獲得、さらにチョコレートメーカー賞、産地で直接カカオ豆を仕入れている業者賞、新興の生産地賞、そして大会を通じての最優秀賞の4つの特別賞金賞を得た。
また、「台湾5号62%」はDark chocolate bars with inclusions or pieces部門で銀賞、Flavoured white chocolate bars部門ではタイカレー・サクラエビチョコレートで銀賞、同じくFlavoured white chocolate bars部門ではローズライチニブチョコレートで銅賞を獲得した。
今回の大会のチョコレートメーカー部門で金賞を受賞した福湾荘園の許華仁執行長は2016年11月にイギリス・ロンドンでInternational Institute of Chocolate & Cacao Tasting(IICCT)のレベル2の認証を受けている。同認証を受けたショコラティエはアジアで5人目、台湾では初めてだという。
許執行長によると、屏東県のカカオ豆はフルーティで、カラメルとミルクティーの味わいが強く、優雅な香りを持つ。2年前から屏東県のカカオ豆と地元の農業や漁業の特産品とを結びつけた、サクラエビチョコレートや屏東県で有機栽培されたローズライチのニブチョコレート、赤キヌアの香りやかつての杏仁茶のチョコレートを開発してきた。これらの製品は台湾の名シェフ、江振誠(André Chiang)さんに評価され、江さんが台湾で経営する「RAW」(台湾北部・台北市)のメニューに加えられている。
屏東県のカカオは作付け面積が約300ヘクタール。そのほとんどが屏東県六堆で栽培されている。今回受賞したチョコレートは、カカオ豆の栽培、発酵、磨砕のいずれも全て屏東県内埔郷のカカオ原料を用いており、福湾荘園の今回の受賞は屏東県産のカカオ豆を世界に認めさせたことになる。