「MyMusic」は登録会員数400万人以上を抱える、台湾で2番目に大きい音楽配信プラットフォーム。昨年はインターネットを使ったコンサートのライブ配信、インターネットによる音楽番組の放送など、新たな試みに挑戦した。「MyMusic」は16日、2017年「年度歌曲奨(=賞)」などの授賞式を行うと同時に、2017年の様々な統計数字を発表した。
「MyMusic」の2017年「年度歌曲奨」は、黄明志(Namewee)さんと王力宏(ワン・リーホン)さんが歌う『漂向北方(Stranger In The North)』が1位に選ばれた。2位から5位はすべて人気のテレビドラマや映画の主題歌、あるいは挿入歌として使われていたもので、上から順に米SF映画『パッセンジャー』で中国語主題歌として使われた『光年之外(LIGHT YEARS AWAY)』(鄧紫棋さん)、中国大陸の映画『擺渡人』の主題歌『譲我留在你身辺』(陳奕迅さん)、台湾のテレビドラマ『通霊少女』の挿入歌として使われた『不曽回来過』(李千娜さん)、同じく台湾のテレビドラマ『極品絶配』でエンディングテーマソングとして使われた『家家酒』(家家さん)だった。
2017年「年度アルバム奨」は歌手の曽沛慈さんのアルバム『我愛你 以上』で、アクセス回数は延べ471万回に達した。このアルバムに収録されている楽曲のうち7曲が、中国語歌曲TOP30にランクインしている。また、このアルバムに収録されている楽曲のうち9曲は、テレビドラマの主題歌や挿入歌として使われている。
さらに、2017年に中国語楽曲を発表した歌手は2,221名だった。これは2015年の1,154名、2016年の1,465名を上回る。原因としてはオーディション番組出身の歌手や、人気Youtuberなどが相次いで楽曲を発表したためと考えられる。また、ヒップホップ音楽のフリースタイルがブームになっていることも関係している。
「MyMusic」の黄慧寧副総経理(=副社長)は、「現在のオムニメディアの環境では、誰も様々なルートを使って歌手になることができる。しかし、息の長いスターになれるかどうかは、また別の話しだ」と釘を刺した。黄慧寧副総経理はさらに、多方面で影響力を持つことは、個人のイメージ作りに役立つと指摘した上で、例えばマレーシア出身のシンガーソングライター、黄明志さんは、『漂向北方』の歌詞で人々の心を動かしたほか、王力宏さんとのコラボで知名度を高め、メロディと歌詞、それにミュージッククリップはいずれも工夫がなされており、独特の風格を持っていると説明した。
なお、「MyMusic」を使って有料の音楽配信サービスを利用している消費者の年齢層は25~35歳が最も多い。