私立中原大学（台湾北部・桃園市）応用外国語文学系（＝学科）に在籍する黄沐庭さんをはじめとする学生グループはこのほど、アフリカで布ナプキンの普及などを目指すNGO団体「愛・女孩（Love・Binti）」のためにプロモーション動画を制作した。より多くの人たちにアフリカの少女が置かれている現状を知ってもらうと共に、アフリカの少女たちが自分の運命を変えることができるよう手伝おうと呼びかけている。
過去に国際ボランティアとしてアフリカのケニアを訪れたことがある黄沐庭さんは、現地の少女たちとの交流の中から、毎月やってくる月経が、彼女たちにとって恐ろしい悪夢となっていることを知った。台湾ではどこでも買えるナプキンなどの生理用品が、アフリカの少女たちにとっては手の届かないぜいたく品だからだ。
黄沐庭さんによると、アフリカの多くの家庭では経済的な理由から、少女たちのために生理用品を購入することができない。このため少女たちは、男子生徒にからかわれないように、月経が来るたびに学校を休む。学校で勉強したい気持ちはあっても、月経の間は家でじっとしているしかないのだ。
黄沐庭さんはボランティアとしてケニアに滞在しているとき、「愛・女孩（Love・Binti）」が現地の少女たちに簡易な布ナプキンの作り方を教えていることを知った。「愛・女孩（Love・Binti）」はそれだけでなく、少女たちに正しい衛生観念を教え、布ナプキンの洗い方や乾かし方、それに月経期間の注意事項なども教えていた。
もっと多くの人にこの問題のことを知ってもらおうと、黄沐庭さんは仲間と共に、アフリカと台湾の少女に声を掛けて１本のプロモーション動画を制作した。この動画を見た人たちが、環境と資源の落差について理解し、この問題に関心を持ってもらえたらと考えている。そして「愛・女孩（Love・Binti）」が布を購入してアフリカの少女たちに提供できるよう寄付をしてくれるか、またはボランティアとしてアフリカへ赴き、少女たちに布ナプキンの作り方を教えてくれることを期待している。