台湾出身の歌手兼俳優の劉若英(レネ・リウ)さんの監督デビュー作、『後来的我們(Us And Them)』が6月22日に米国の映像ストリーミング配信事業会社Netflix(ネットフリックス)で配信されることに。同作品は劉さんのエッセイ、『過年、回家(お正月の帰郷)』を脚色して物語としたもの。中国大陸での興行収入は13億人民元(約220億日本円)を超え、劉さんは過去最高のセールスを記録した、中国語映画の女性監督となった。同作品は6月22日、190カ国・地域にあるネットフリックスのプラットフォーム上で配信されることになっており、世界で1億2,500万人が観賞するものと見られている。
映画はエッセイの『過年、回家』から派生したものだが、映画にどういったタイトルを付けるかで劉さんは頭を痛めた。なぜなら、映画は愛を描いているが、『過年、回家(お正月の帰郷)』というタイトルではラブストーリーらしくないから。一時は、『関於愛(愛について)』という仮題をつけていたが、その後、台湾を代表するロックバンドの五月天(Mayday)でボーカルを務める阿信(ASHIN)さんの書いた歌、『後来的我們』を聴き、歌詞の伝える気持ちと映画のストーリーが似通っていると感じた。このためただちに阿信さんにメッセージを送り、曲名を映画のタイトルとして使用していいか問い合わせたところ阿信さんは気持ちよくこれを了承。これにより映画は『後来的我們』と命名された。
ネットフリックスは5月31日、同作品の予告編国際版を公開。この予告編では一対の男女の10年間にわたるラブストーリーが細かく描かれており、出会いから恋、別れと互いに忘れられない気持ちが表現されている。主役の井柏然さんがヒロインの周冬雨さんを見つめながら、「あの時、君が去らなかったら、その後の僕たちは今とは違っていただろうか」と問いかける場面は、見る者の涙を誘う名場面だという。