2025/07/17

Taiwan Today

文化・社会

撮影場所の表記訂正かなわず、WMOの写真コンテストを棄権

2018/09/13
世界気象機関(WMO)の写真コンテストで最終選考に残った台湾の風景写真(写真)が、「『中国台湾』での撮影」という表記に変更され、訂正要求が受け入れられないことから、撮影者の傅譯鋒さんはやむをえず棄権と同コンテストのフェイスブックからの削除を決めた。(WMOフェイスブックより)
世界気象機関(WMO)が2019年のカレンダー用写真を募集しているのを受けて、交通部中央気象局(日本の気象庁に相当)で技手補として勤務する傅譯鋒さんは離島・彭佳嶼で撮影した写真を応募、作品は同コンテストの第二段階の選考へと進んだ。しかし、この作品を紹介したWMOのフェイスブックで、当初「台湾」とされていた撮影場所が、その後「中国台湾」に変更されていたことがわかった。中央気象局と傅譯鋒さんは、同フェイスブックへの書き込み並びに電子メールでWMOに抗議し、表記の訂正を求めた。
 
中央気象局の「簡任技正(シニア技師)」、伍婉華女史が12日に明らかにしたところによると、WMO側はこの要求に応じず、同コンテスト参加名称の調整は「国連の慣例に合わせたもの」と説明したのみ。傅譯鋒さんがそれならばと、撮影場所を経緯度で表記するよう求めたことに対しても、WMO側は、検討の結果応じられないと回答した。
 
WMO側が撮影場所の表記を「台湾」に戻す考えがないことから、傅譯鋒さんはやむをえず同コンテストの棄権と写真の削除を決意、WMOのフェイスブックはこれを尊重するとして、コンテストの最終選考作品のアルバムには、「撮影者(傅譯鋒氏)の要求に応じ、WMOは最終選考作品からその作品、『Thor help me light up the clouds(トールが私のために雲を明るく照らす)』を削除した」という説明を加えた。トール(「ソー」とも)は北欧神話に登場する雷神・農耕神。
 
 

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