2025/06/08

Taiwan Today

文化・社会

台北ポエトリー・フェスにAIの詩人が登場、顔の表情に応じてオリジナルの詩を

2018/09/20
「2018年台北詩歌節(台北ポエトリー・フェスティバル2018)」が22日から10月17日まで台北市内で開催される。AIを使った「詩人」が鏡に映った人の顔から詩を作るイベントも。写真は19日の記者会見の模様。中央は台北市に滞在して創作活動に行う香港の詩人、黄裕邦さん。右はキュレーターの鴻鴻さん。(中央社)
「2018年台北詩歌節(台北ポエトリー・フェスティバル2018)」が22日から10月17日まで開催される。キュレーターの鴻鴻さんは先週、台湾を訪れたポンピドゥー・センター(フランス・パリ)の文学部門責任者と対面した。鴻鴻さんによると、ポンピドゥー・センターでも文学フェスティバルを行っているがまだ2度の開催にとどまっており、この責任者は「台北詩歌節」がすでに20年近く続いていることに大変驚いていたという。またこの責任者は、「台北詩歌節」の行っているプログラムは自分たちの考えと完全に一致すると称賛した。
 
ポンピドゥー・センターが行っているのは「poetry beyond books」で、詩を書籍から解放すること。これに対して鴻鴻さんも、詩の創作は非常に私的なことだとは言え、イベントでは詩が外へと歩み出し、大勢の人と様々な方式で接する必要があると考えている。
 
今年の「台北詩歌節」では、アーティストの楊乃甄さん率いるチームが制作したヴァーチャルリアリティ体験イベント、「詩蠹阡陌」が行われる。体験者は巨大な本の上で詩人による詩の朗読を聞いているかのような雰囲気に包まれる他、インタラクティブな体験によって時の流れ、命の成長、死の静寂、大雨がやんだ後の静けさを感じるという。この体験イベントは「台北詩歌節」開催期間中、台湾北部・台北市の剥皮寮歴史街区で行われる。体験を希望する人は公式ウェブサイトで予約するか、その場で申し込むこと。
 
また、ジャンルを超えた創作イベントである「鏡中繆思」は「梅林鬍子実験室(MERLIN’S MUSTACHE LAB)」が生み出したAI(人工知能)の詩人、MUSEによるもの。ニュィ・ブランシュ(白夜祭)に合わせ、10月6日に市内大同区(資料参照)にある「詩人雑貨店」の「詩生活」及び建成公園で行われる。AIによる詩人は占い師に似た機能を持つとのことで、体験者が鏡に自分の顔を映すと、AIの詩人がオリジナルの詩を作り、読んで聞かせるのだという。鴻鴻さんは、「このアイデアは『白雪姫』から来ているのだろう」と話している。
 
また、例年どおり市内の中山堂で詩に関する大型のイベントが行われる。音楽プロデューサーの張睿銓さんが総合企画を担当、ラップやロック、民謡などの音楽を挟み込む形で、標準中国語、台湾語、チベット語、台湾先住民族のアミ族の言葉、広東語、英語による詩の朗読などのパフォーマンスが行われる。
 
この詩の大型イベントは9月29日。香港からやって来て、今年は台北市に滞在して創作活動に努めている黄裕邦さんとロシアの詩人、Lev Rubinsteinさんらが出演する。チケットは19日より中山堂のサービスカウンターで無料配布されている。無くなり次第配布は終了。
 
 

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