2025/07/06

Taiwan Today

文化・社会

文化部が台湾美術史の伝記・フィルムシリーズ発表

2018/11/07
2018年に出版された「家庭美術館―美術家伝記シリーズ」と「台湾における偉大なアーティストのドキュメンタリーフィルム」。台湾美術史を深くわかりやすく紹介しており、台湾だけでなく海外にも紹介していく計画だ。(文化部ニュースサイトより)
文化部(日本の文部科学省に類似)が所轄する国立台湾美術館(台湾中部・台中市)は6日、「家庭美術館―美術家伝記シリーズ」と「台湾における偉大なアーティストのドキュメンタリーフィルム」の発表記者会見を開催した。
 
文化部の蕭宗煌政務次長(副大臣)は、台湾では近年ソフトパワーの強化や台湾文化の再現に努めており、台湾芸術史の研究がさらに組織的なものになるよう望んでいると述べた。「家庭美術館―美術家伝記シリーズ」と「台湾における偉大なアーティストのドキュメンタリーフィルム」が単なる芸術家の記録というだけでなく、芸術家の生命の歴史に重点を置いた台湾芸術史における研究のきっかけとなるよう期待が持たれる。
 
「家庭美術館―美術家伝記シリーズ」と「台湾における偉大なアーティストのドキュメンタリーフィルム」は、2018年までで累計出版数が伝記シリーズ121冊、ドキュメンタリー37本となり、伝記の表現形式を使って、芸術家の生命の歴史を深く掘り下げてわかりやすくまとめて紹介している。両方とも家庭で読んだり見たりするのに適しており、これらのコレクションがあれば、家にいながら美術館鑑賞を楽しむことができる。今年出版された作品は、「家庭美術館―美術家伝記シリーズ」の呉景欣著「融会・至真・蔡雲厳」、陳長華著「浪漫・夢境・許武勇」、鄭芳和著「鉄焊・超越・高燦興」、王偉光著「建構・空相・李徳」、蕭瓊瑞著「吾土・笙歌・劉耕谷」、廖新田著「痕紋・印紀・周瑛」、劉永仁著「低限・無限・李再鈐」、潘襎著「寂靜・沉思・陳景容」、徐婉禎著「色彩・人間・謝里法」、盧梅芬著「伝譯・詩意・撒古流」の計10冊と「台湾における偉大なアーティストのドキュメンタリーフィルム」の「油彩化身─陳澄波」、「風土詩情─林玉山」、「膠彩人世美─陳進」、「百変膠彩─郭雪湖」、「現代絵画先駆─李仲生」の計5本。
 
「家庭美術館―美術家伝記シリーズ」と「台湾における偉大なアーティストのドキュメンタリーフィルム」は、芸術家のユニークな人生をメインに編集している。20世紀以降、台湾現代美術の開拓者ともいえる芸術家が、台湾に黙々と刻んだ芸術の軌跡や伝承、次世代の台湾芸術家に与えた影響を少しずつ紹介している。「家庭美術館―美術家伝記シリーズ」は、台湾の大学、専門学校、美術コースを併設する小中学校、図書館、文化施設など広範囲にわたって寄贈された。今後はさらに、在外機関などにも贈呈する予定で、国際的にも台湾美術の発展を推進し、関連する芸術研究の資料を提供することで、海外において台湾美術史に対する理解をさらに深める狙いだ。

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