今年の重量挙げ世界選手権での金メダリスト、中華民国(台湾)の郭婞淳選手が21日夜、ドーハで行われたカタールカップ(5th International Qatar Cup)の女子59キロ級で「完全優勝」。スナッチ103kg、クリーン&ジャーク130kg、トータル233kgで3つの金メダルを獲得した。
第5回カタールカップは2020年の東京オリンピック出場権にかかわるシリーズ大会第2戦。台湾からは女子59キロ級に郭婞淳選手と江念欣選手が出場した。江選手はスナッチで88kg、クリーン&ジャークで114kgをマークし、トータルでは202kgで5位だった。
今年、絶好調の郭婞淳選手は8月末にインドネシアで行われたアジア競技大会(ジャカルタ・パレンバン)で優勝、11月にトルクメニスタンのアシガバートで行われた世界選手権では金メダル2個(スナッチ、トータル)、銀メダル1個(クリーン&ジャーク)を獲得した。カタールカップはここ5カ月で3つ目の国際大会というハードなスケジュールだった。
郭選手は下半期に試合が集中していることで少々きびしいと漏らしたことがある。このため指導する林敬能コーチは、あまりプレッシャーをかけず、けがをしないことを大前提にして試合に臨んだというが、ふたを開けてみると「完全優勝」という郭選手の独壇場だった。林コーチは試合後、国際大会でスナッチ、クリーン&ジャーク、トータルの3つの金メダルを独占することは郭選手にとっても初めてであることから、郭選手は再び大きなブレイクスルーに成功したと強調した。