2025/07/02

Taiwan Today

文化・社会

台湾の歌手、羅大佑さんが米ハーバード大学で中国語音楽の創作語る

2019/05/07
台湾のシンガーソングライター、羅大佑さんが米ハーバード大学サイエンスセンターで「中国語流行音楽の40年」と題して講演した。写真はイベントの様子。左から羅大佑さん、高暁松さん、方文山さん、尹約さん。後ろに映し出された写真も。(大右音楽提供、中央社)
台湾のシンガーソングライター、羅大佑(ルオ・ダーヨウ)さんが米ハーバード大学フェアバンク中国研究センターの招きに応じ、2日(米東部時間)に同大学サイエンスセンターで、「中国語流行音楽の40年(Mandopop: 40 Years of Chinese Popular Music and Culture)」と題して講演を行った。このイベントには羅大佑さんのほか、作詞と作曲を手掛ける高暁松さん、著名な作詞家の方文山さんと尹約さん、そしてハーバード大学東アジア学科の教授2人など中国語音楽の関係者が参加、それぞれが講演すると共に中国語音楽の創作とその年代、地域、伝統、性別、スタイルの関係について語り合った。イベントは学生たちに無料で公開され、250枚あまりの入場チケットは半日経たないうちに無くなったという。
 
イベントの翌日、羅大佑さんと高暁松さんはハーバード大学の教授2人と共に音楽の歴史について対談して録音、この口述と映像はハーバード大学の学生、教授、学者たちの学術研究に提供されることになっている。また、これは同大学燕京図書館(Harvard–Yenching Library)にとって、中国語音楽のアーティストが口述で音楽界の歴史を語った貴重かつ初めての記録となった。
 
録音の主な内容は、羅大佑さんがそのアーティスト人生を振り返ったもの。初めて書いた曲の『閃亮的日子』から2017年に発表したアルバム『家Ⅲ』までの精神的な道のり、半生を通じての成長、思想の確立など。また、これまで話したことが無いというプライベートな一面などで、将来、アーティスト「羅大佑」を研究するための重要な資料になるものばかり。
 
録音された会話の中で高暁松さんは羅大佑さんに、「今も音楽への情熱を保ち続けていることをどう思うか」と質問。羅大佑さんはこれに対し、「曲を書くのは40歳あまりまでと思っていた。でも続けているうちに、音楽は一生の事業であることに気付くようになった」と回答。また、毎回のコンサートに臨む際の気持ちについては、「ステージに立つ勇気があるなら死ぬのを恐れてはならない」という覚悟を持っていることを明かした。
 
この口述は密封の上保管される。内容を公開するには全ての部分、その時期も含めて羅大佑さんの同意が必要で、映像は機密ファイルとしてハーバード大学燕京図書館に収蔵される。ハーバード大学は羅大佑さんと、羅さんが75歳となる10年後に再び歴史について語ってもらい、これら音楽に関する重要な事柄を記録することを約束したということ。
 

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