2025/05/10

Taiwan Today

文化・社会

仏パリの家具・インテリア見本市で台湾の竹工芸が再び世界の舞台へ

2019/05/24
フランスの国際工業見本市、「レヴェラシオン」に台湾が参加。今年は台湾の工芸作家と台湾、もしくは外国のデザイナーが共同で制作した作品45点を展示している。写真は台湾の展示エリア。台湾中部の太い竹で作られたオブジェは筏のよう。(中央社)
フランスの国際工業見本市、「レヴェラシオン(Salon Revelations)」が23日から26日まで、パリのグラン・パレ(Grand Paris)で開かれている。「レヴェラシオン」は主に家具・インテリア製品を展示するが、同様の見本市よりもハイレベルな工芸品を生活に溶け込ませることや、コレクションに値するデザインをとりわけ強調している。
 
台湾が2015年に参加した際には竹を使った数々の工芸品を展示した。今年は文化部(日本の省レベル)の駐フランス台湾文化センターと国立台湾工芸研究発展中心が合同で再び出展計画を立て、フランスの専門家、Lise Coirierさんに実際の出展作業を委託した。
 
台湾の展示エリアは「福爾摩沙-台湾新層次与Yii品牌之交会」(フォルモサ-台湾のブランド、「新層次」とYiiの出会い)と銘打って、台湾の工芸作家と台湾、もしくは外国のデザイナーが共同で制作した作品45点を展示。展示されたのは竹製の椅子やハンドバッグ、竹と漆を利用した照明器具、籠、櫛、机、漆を施した木製の鏡、テーブル、漆器、陶器、磁器、陶器製の机など。
 
インスタレーションのアーティストで、現在は欧州で活躍する呉雅筑さんは32歳。今回は展示会場のデザインを担当した。会場の中央で最も目立つ場所には太い竹が積み上げられて縄で一つにくくられており、あたかも一艘の竹の筏のように見える。これらの竹は全て台湾中部のもの。台湾の工芸家たちの手によって様々な変化を見せる竹製品に合わせたほか、作品の元となる竹の最初の姿、そして加工を経て生まれる高品質な作品たちを象徴しているのだという。
 
今回の出展作品は国立台湾工芸研究発展中心が近年立ち上げた、「新層次Ⅰ」、「新層次Ⅱ」、そしてYiiという三つのブランドからのもの。Yiiは2007年から2012年まで執行された工芸ファッションプロジェクト。「新層次Ⅰ」は2012年から2016年までスウェーデンのデザイナー、Matt Klenell氏がほかの国のデザイナーらと共に台湾の工芸家たちと交流して工芸の新たな視点を探ったブランド。そして「新層次Ⅱ」は、2017年から2018年にかけて再び外国のデザイナー7名を招き、台湾の工芸家たちと協力して生み出したブランド。工芸品の材料の面で台湾が持つ、天然の材料、環境保護、手触りといった強みが示されている。
 
「レヴェラシオン」における台湾の展示エリアはこのため、10年以上にわたる台湾内部、並びに台湾と海外との交流の下で行われた工芸とアートの合作による成果の回顧展でもあるという。
 
 

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