嘉義県(台湾中南部)にある崇仁医護管理専科学校生命教育センターの謝昌任主任の息子、謝孟恩さんとその先輩たちの合計3人が中華民国の国旗(青天白日満地紅)を肩に、フランスからスペインまで、「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」800㎞を各国の巡礼者と共に徒歩で移動している。謝孟恩さんは静宜大学(台湾中部・台中市)の1年生。
謝昌任さんはフェイスブックで、謝孟恩さんが7月3日から26日まで巡礼の途中で記した投稿文をシェア。謝孟恩さんは、「国外で国旗を担ぐのはある種の感動だ。誰のためでもなく自分だけのため。自分は台湾からやって来たことを誇りに思う。巡礼の途中で多くの人たちがこの美しい国について知ってくれた。今、台湾の国際的な地位がどうであるかにかかわらず、この巡礼の中では誰もが兄弟であり姉妹なのだ」と記している。
謝孟恩さんはまた、「我々はやって来た。辛いことも経験し、ずっと歩いてきた。これから数日間、平安かつ健康でいられること、そして顔を上げて歩み、逆風に負けずに羽ばたけることを祈る。この光栄が父、子、聖神に帰しますよう。今もいつも、世々にいたるまで」と祈りの言葉もつづった。
謝昌任さんによれば、「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」には千年あまりの歴史があり、ユネスコの世界遺産にも登録されている。毎年数百万人の巡礼者が徒歩で、フランス各地からピレネー山脈を経てスペイン北部へと移動する。道のりは800㎞に及ぶ。
謝昌任さんはしばしば息子に対し、「生活とは切り取って出来るものではなく、山を越え、川を渡ることで生み出されるものだ。つらい旅をして創り出すものなのだ」と説いて励ましてきたという。謝昌任さんは、息子と息子の先輩たちの3人が徒歩で「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路」に挑んでいることを称賛、この行動は若者たちの情熱、並びに自らを育んでくれた大地、国家に対する深い愛情を示していると語った。