2025/06/24

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6割が中秋節ボーナスを支給、平均は1543元=yes123人力銀行調査

2019/09/04
中秋節のギフトとして真っ先に挙げられるのが月餅。その種類や形状も様々で、老舗の専門店、デパート、飲食店などは中秋節前になると、こぞって月餅ギフトセットを販売する。(中央社)
台湾において「春節」、「端午節」とならんで3大節句とされる「中秋節」休暇が、まもなく始まる。中秋節は旧暦の8月15日に当たる日で、今年は9月13日。13日が金曜日のため15日まで三連休となる。
 
台湾の大手求人サイト「yes123人力銀行」は3日、「中秋節のボーナスと過ごし方計画調査」を発表した。同調査によると、60.2%の企業が中秋節ボーナスを支払うとしている。ボーナスの金額は、500~800台湾元(約1,700~2,700日本円)が19.4%、800~1,200台湾元(約2,700~4,000日本円)が37.7%、1,500~2,000台湾元(約5,000~6,700日本円)が10.1%で、ボーナスの平均額は1,543台湾元(約5,100日本円)だった。
 
中秋節に支給されるボーナス額は、年末のボーナス額のバロメーターの一つとも言われている。もし、中秋節ボーナスが前年より増加していれば、年末ボーナスも増加している可能性があるが、反対に減少していた場合は、会社が売り上げ高を保守的に見積もることを象徴し、年末ボーナスにも影響するとみられる。
 
また、「中秋節」のほか「春節」、「端午節」を含めた3大節句に支給するボーナス額については、73.2%の企業が例年通り、11.5%の企業が前年より増加、15.3%の企業が前年より減少すると回答している。
 
企業はまた、社員へのボーナス支給のほか、月餅などの贈り物を用意して社員や取引先などへ贈ることもある。企業が好む贈り物ベスト5は、「月餅ギフトセット」、「パイナップルケーキや蛋黄酥(塩漬けした卵の黄身と餡をパイ生地で包んだ台湾のお菓子)」、「文旦(ザボン)」、「スイーツギフトセットやクッキーの詰め合わせ」、「果物詰め合わせギフト」だった。
 
また同調査では、企業が中秋節での贈り物に対して、保守的で常識的なことを好むことがわかった。例えば、マスコミ業界や医療関係者に対して、企業はパイナップルケーキを送らないとしている。パイナップルの台湾語は「旺來」と言い、商売繁盛の意味を持つ。このため、既に多くの仕事に追われているマスコミの記者や医療従事者にとっては天敵ともいえる。同じように「芒果(マンゴー)」も「芒」が同じ発音の「忙(忙しい)」を連想させるため、マンゴーやマンゴーを使った加工製品は、マスコミや医療機関への贈り物として避けるべきとしている。
 
そのほか、証券業界では、ビジネス上でのギフトで熊の図案のあるものは送らないという。これは、金融市場での取引における弱気相場(下落相場、ベアマーケット)を表す中国語「熊市」に転換する兆候とみられるからだ。さらに、不動産業界では、「芭楽票(空手形、不渡り)」を連想させる「芭楽(グアバ)」を贈るのがタブーとなっている。
 
「yes123人力銀行」による「中秋節のボーナスと過ごし方計画調査」は、8月7日から同21日まで行われたインターネットによるアンケートからサンプリング調査したもの。企業からの有効回答数は925件、信頼水準95%で、許容誤差±3.22%となっている。

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