2025/04/29

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工研院開発のドローン、国際コンテストでトップ8に選出

2019/09/24
工研院が開発したドローンは、ドローンコンテストDrone X Challenge 2020の第1期受賞作品に選ばれた。写真は電動式のドローンで、積載量25キロ、連続飛行時間20分という性能を持つ。(中央社)
台湾の財団法人工業技術研究院(工研院=ITRI)が開発したドローンは、国際的なドローンコンテスト「Drone X Challenge 2020」がこのほど発表した第1期(phase1)受賞作品に選ばれたことがわかった。工研院はさらに、第1期受賞の賞金6万米ドルを獲得した。
 
工研院の機械及び機械電子システム研究所の胡竹生所長は23日の記者会見で、受賞の知らせを聞いた喜びを語った。胡竹生所長によると、工研院のほか、英国Vulcan UAVや米国DV8 techなど国際的に著名なドローン開発業者も、Drone X Challenge 2020の第1期受賞者に選ばれたという。
 
Drone X Challenge 2020は、アブダビに本拠地を置くインキュベーターとしても名高いKrypto Labsが主催している。コンテストは全3期(phase1~phase3)が設定され、2年間に渡って行われる。同コンテストには、55か国・地域から584点の応募があり、第1期で7か国・地域の8点にしぼられた。
 
工研院は、電動式のドローンと電気モーターとガソリンエンジンの両方を使ったハイブリッド式駆動ドローンの2点を出品、Drone X Challenge 2020の審査員から高い評価を得て、第1期の受賞者に選ばれた。そのうち、電動式のドローンは積載量25キロ、連続飛行時間は20分という性能を持つ。なお、現在、Drone X Challenge 2020サイト上に掲載された受賞者リストでは、工研院のロゴをクリックすると、中華民国台湾の国旗が表示されるのを見ることができる。
 
胡竹生所長は、工研院の開発したドローンについて、「積載量が多く、バッテリー寿命の長いドローンは、農業、消防の災害救助、巡回検査などに利用できる。既に、台湾北西部・苗栗県政府と提携し、銅鑼郷で栽培が盛んな杭菊の農薬散布を行っている。また、台湾南部の屏東県の枋寮地區農会によるマンゴーの輸送もサポートしている」と説明した。
 
胡竹生所長はさらに、ドローンを活用した施設のメンテナンスや災害救助は国際的なトレンドになっていると強調した。その上で、今回のコンテストを通じて、台湾の研究・開発能力がさらに拡大し、国際的な認知度が高まり、海外の企業が台湾と共同で研究・開発するよう誘致し、国際市場を開拓できるよう期待しているとした。

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