中華民国(台湾)の国家図書館は17日と18日、スロベニア最古の総合大学、リュブリャナ大学(University of Ljubljana)にて、「台湾哲学と儒学の伝統保存」をテーマとする国際フォーラムを開催した。台湾の最高学術研究機関、中央研究院中国文哲研究所の黄冠閔研究員を招いた特別講演も行った。そのほか、欧州漢学学会の会長を務めるベルギー・ゲント大学のBart Dessein教授などの学者23名が研究成果を発表した。
台湾の学術界は、中国伝統文化の保存を行ってきた。特に儒家思想の保存に注力し、イノベーションを生む方法やシステムに関する哲学は、東アジア地域全体に影響を及ぼしている。しかし、欧米の学術界からは未だに関心を得ていないのが現状だ。
リュブリャナ大学では近年、東アジア伝来の漢学の発展を推進し、台湾や特定地域の研究を進めている。国家図書館と同大学は、2017年に共同で「台湾漢学資源センター」を設立した。2018年には、同大学が国立台湾大学の李賢中教授を招き、漢学講座を開講しており、双方は緊密なパートナーシップを築いている。
今回の国際フォーラムでは、学術交流の他、国家図書館が同時に開催した「台湾哲学と儒学の伝統保存テーマブック展」にちなんで、台湾の出版物109冊が展示された。展示会終了後、これらの出版物は、リュブリャナ大学へ寄贈され、同大学の図書館に所蔵される。