2025/06/08

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文化・社会

世界青少年発明工夫展、台湾が金8銀11銅13の好成績

2019/10/28
2019年世界青少年発明工夫展(IEYI)の結果が25日に発表され、台湾から参加した選手は金メダル8個、銀メダル11個、銅メダル13個を獲得する好成績を上げた。写真は金メダルを獲得した「傾斜式スーツケース」。広げても従来の50%のスペースしかとらないという。(中央社)
2019年世界青少年発明工夫展(International Exhibition for Young Inventors, IEYI)の結果が25日に発表され、台湾から参加した選手は金メダル8個、銀メダル11個、銅メダル13個を獲得する好成績を上げた。台湾の選手で最年少はわずか7歳だった。
 
世界青少年発明工夫展が2004年に始まって以来、台湾は毎年選手を派遣しており、今年は43の小中学校、高校、「技術型高級中等学校」(日本の専門高校に相当)で学ぶ生徒たちをインドネシアのタンゲランに送り込んだ。随行する教師や家族約200人も加わり、今年最大の選手団となった。
 
IEYIの国際主席を務める国立台湾師範大学(台湾北部・台北市)工業教育学科の洪栄昭教授は、今年で15回目のIEYIを台湾は非常に重視していると指摘している。洪教授によると、台湾はSTEAM(科学・技術・エンジニアリング・芸術・数学)の各分野で、学生たちが自ら考え、手を動かして学ぶ能力を育むことに重きを置いている。「12年国民基本教育課程綱要」(12年制教育の学習指導要領)でも探究と実技を強調しており、発明展に参加させることは学生たちの体験と実践に最も良いのだという。
 
今回、「傾斜式スーツケース」を設計した台南市立後甲国民中学(台湾南部・台南市)1年生の許庭睿さん、高雄市立五福国民中学(同南部・高雄市)1年生の林軍彦さん、高雄市小港区港和国民小学(高雄市)5年生の顔琳さんは金メダルを獲得。作品はすでに今年8月、特許を取得している。許さんは、ホテルの多くは部屋が小さく、スーツケースを開くと歩くスペースが無くなり、さらに荷物を広げると床の大部分が使えなくなるとし、今回はそうしたスペースを50%減らせる「傾斜式スーツケース」を考え出したと説明した。
 
今年のIEYIには台湾のほか、中国大陸、マカオ、インド、日本、マレーシア、フィリピン、ロシア、シンガポール、タイ、ベトナムから学生が参加、140点の作品を発表した。参加者は会場で審査員たちに発明の理念を説明したほか、他チームの学生や参観者と交流し、IEYIは「小さな発明家」たちがアイデアを共有する舞台となった。発明の説明は全て英語で行われなければならず、学生たちの英語力、並びに資料をまとめる力も鍛えられる。洪教授は、「学生たちはどうすれば発明の狙いを皆に理解してもらえ、感動してもらえるかを考えることになる。だから成績如何にかかわらず、こうした努力こそが発明展に参加する最大の意義なのだ」と話している。
 
 

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