2025/07/20

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文化・社会

三毛の代表作『撒哈拉歳月』、11月に待望の英語版

2019/10/29
「流浪文学」として知られる台湾の女性作家、故・三毛の代表作である『撒哈拉的故事』(サハラ物語=撒哈拉歳月)が英語版となって11月に英国で出版されることに。来春には米国でも。(皇冠文化グループ提供、中央社)

「流浪文学」として知られる台湾の女性作家、故・三毛の代表作である『撒哈拉的故事』(サハラ物語)が英語版となって11月に出版されることになった。三毛の本名を陳平。1943年に生まれて1991年に死去した。作品は1970年代から1990年代にかけて20作近くが出版されており、『撒哈拉的故事』は彼女が人気作家となった代表作。華人社会では今でも三毛を愛する読者が多い。3月26日は三毛の誕生日。今年の3月26日にはインターネットの検索エンジン、グーグルが検索エンジンのロゴを三毛のイラストに変更して(グーグル・ドゥードゥル)台湾や香港のファンを喜ばせた。

『撒哈拉的故事』は三毛とスペイン人の夫、José María Quero Y Ruízとのサハラ砂漠における生活を、ユーモアを交えながら温かく記した作品。物質的には大変乏しく厳しい環境ながら、三毛は機知に満ちた言葉を連ねて砂漠での生活をこの上なく生き生きと描いて見せ、「三毛ブーム」を巻き起こした。

『撒哈拉的故事』は1976年に初めて出版されたが、出版元の皇冠文化出版株式会社は2010年12月、三毛の没後20年を記念して装丁を改め、コレクターズエディションの『撒哈拉歳月』として発売した。この『撒哈拉歳月』は2016年にスペイン語版とカタルーニャ語版が出版されていたが、待望の英語版がまもなく発売されることが明らかになった。今年11月にはイギリスのBloomsbury社がイギリス版を出し、来年1月には米国版も登場する。また、皇冠文化出版によると、日本、オランダ、ノルウェー、イタリア、ポーランド、ミャンマーなどにもライセンスが供与されているということ。

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