2025/05/09

Taiwan Today

文化・社会

豪州出身のOpenStack専門家Tom Fifieldさん、中華民国国籍取得

2020/07/02
内政部は6月29日、中華民国(台湾)への帰化申請審査を通過した高度外国人材8人のリストを発表した。写真はそのうちの一人、オーストラリア出身のIT専門家Tom Fifield(中国語は田記礼)さん。(Tom Fifieldさん提供、中央社)

内政部は6月29日、中華民国(台湾)への帰化申請審査を通過した高度外国人材8人のリストを発表した。オーストラリア出身のIT専門家Tom Fifield(中国語は田記礼)さんはそのうちの一人だ。

 

Tom Fifieldさんはオープンソースのクラウド基盤ソフトウエア「OpenStack」のスペシャリストで、かつてオーストラリアのメルボルン大学物理学科から名誉フェローの称号を授与されたこともある。オーストラリアのNeCTAR(National eResearch Collaboration Tools and Resources)のクラウドデザインを主導し、クラウドコンピューティングの技術チームのリーダーも務めていた。台湾に来る前から台湾の最高研究機関である中央研究院と密接な協力関係にあり、台湾に拠点を移してからもオープンソースソフトウェアの推進に積極的に取り組み、関連省庁と協力してオープンソースソフトウェアの人材育成を行うなどして、台湾における関連産業の発展に寄与してきた。

 

Tom Fifieldさんは中央研究院との協力がきっかけとなり、2009年に初めて台湾を訪れた。その後毎年のように台湾を訪れ、会議に参加するようになった。すると台湾を離れたあとも、台湾料理が恋しくなるようになった。当時は台北の地理にも詳しくなかったが、十字路に立って地図を広げてキョロキョロしていると、いつも誰かが声を掛け、手助けが必要かと聞いてくれた。そういう経験を繰り返すうちに「台湾の人々はとてもフレンドリーだ。台湾に住むのもいいかもしれない」と考えるようになったという。

 

Tom Fifieldさんはまた、車で1時間もあれば美しい景観を楽しめるスポットに到着できることから、台北市は世界で最も便利な都市ではないかと考えている。登山を愛するTom Fifieldさんはまた、台湾百岳(=台湾百名山)のうち7つの山を制している。

 

Tom Fifieldさんは帰化申請前から、台湾の各分野が必要とする優秀な外国人材だけが申請できる「就業金卡(就業ゴールドカード)」を取得していた。Tom Fifieldさんは拠点を台湾に移すようになってから、台湾の国家発展委員会がさまざまな方法で海外人材の誘致を行っていることを知り、国家発展委員会に協力して人材誘致活動に参加したこともある。その理由としてTom Fifieldさんは、台湾が「IT super power」を有しており、コンピュータの世界シェア1位を誇るが、ソフトウエア分野ではさらなる精進が必要だからだと語っている。

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