2025/07/26

Taiwan Today

文化・社会

「国際建築賞」の「博物館と文化建築」に選出、衛武営国家芸術文化センターの受賞続く

2020/09/14
高雄市にある衛武営国家芸術文化センターが世界の建築界から高く評価され、国際的な受賞が相次いでいる。今回は「国際建築賞2020」の「博物館と文化建築」部門に入賞した。後ろ側に野外劇場があり、公園の中央芝生広場とつながっている。(衛武営国家藝術文化センター提供、中央社)
台湾南部・高雄市にある衛武営国家芸術文化センターが昨年、米タイム誌によって2019年の「今すぐ体験すべき旅行先(100 destinations to experience right now)」の「訪れるべき場所」に選ばれたのに続いて、このほど米ニューヨークの自由の女神ミュージアムをはじめとする13の文化芸術施設と共に、「国際建築賞2020(International Architecture Awards 2020)」の「博物館と文化建築(Museum and Cultural Buildings)」部門に入賞した。
 
「国際建築賞2020」はヨーロッパ建築アートデザイン都市研究センター(The European Centre for Architecture Art Design and Urban Studies)とシカゴ建築・デザイン博物館(The Chicago Athenaeum)が共同で行っている建築賞。15年目となる今年は38カ国から125を超える建築設計が賞を受けた。
 
衛武営国家芸術文化センターの前身は中華民国軍の基地。1979年に軍事利用から外されて公園用地に変更、その後、国際的な建築設計コンペティションでオランダの建築家、フランシーヌ・ホウベン(Francine Houben)女史が優勝した。ホウベン女史の設計スタイルは、地形との融合を強調する「オランダ学派」で、衛武営国家芸術文化センターの外観は芸術センターと接している衛武営都会公園のガジュマル林からインスピレーションを得たもの。小枝が絡まり、根が入り組んだ古いガジュマルの林のイメージを流線型の外観とスムーズな弧度へと転じ、現代感あふれる設計に仕上げた。
 
衛武営国家芸術文化センターには、オペラハウス、コンサートホール、シアター、リサイタルホールの4つのホールがある。また、南側にある野外劇場は都会公園の中央芝生広場とつながっており、3万人が屋外での公演活動を鑑賞出来る。コンサートホールはヴィンヤード型の音響設計で、温かくしっとりとした音質が楽しめるという。
 
衛武営国家芸術文化センターはこれまでに数々の賞を受賞。2017年にIdea-Tops賞のデジタル建築設計賞(Digital Architecture Design)を受けたほか、2019年には米国の代表的な建築サイト「Architizer」のArchitizer A+アワードでも受賞している。
 
 

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