2025/06/27

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文化・社会

ロサンゼルス映画批評家協会、侯孝賢監督に「功労賞」

2020/12/22
ロサンゼルス映画批評家協会(LAFCA)が選考するロサンゼルス映画批評家協会賞は、台湾の映画監督である侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督(写真)に「功労賞」を授与することを決めた。台湾人の受賞はこれが初めて。(自由時報)
ロサンゼルス映画批評家協会(LAFCA)が選考するロサンゼルス映画批評家協会賞の受賞者が発表され、台湾を代表する映画監督である侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督が「功労賞」を受賞した。台湾人の受賞はこれが初めて。侯孝賢監督にとっては、今年11月に行なわれた第56回「金馬奨(ゴールデンホース・アワード)」での「終身成就奨」(=特別功労賞)受賞に続く快挙となる。
 
ロサンゼルス映画批評家協会(LAFCA)は1975年に設立された。ロサンゼルスの電子メディアや平面媒体で活躍する映画批評家らによって構成されている。毎年12月に会員投票を行い、その年に公開された映画を対象に優れたスタッフや作品を表彰している。毎年実施される映画の賞としては重要な地位を占め、アカデミー賞の前哨戦として注目されている。例年は翌年1月に授賞式を行っているが、今年は新型コロナウイルスの影響で授賞式を行わないとしている。
 
台湾出身の映画監督としては李安(アン・リー)監督の『グリーン・デスティニー(中国語のタイトル:臥虎蔵龍)』が2000年にロサンゼルス映画批評家協会賞の最優秀作品賞を受賞。この作品は、同年のアカデミー賞の外国語映画賞を受賞している。また、2005年には同じく李安(アン・リー)監督の『ブロークバック・マウンテン(中国語のタイトル:断背山)』がロサンゼルス映画批評家協会賞の最優秀作品賞と監督賞を受賞。この作品は同じ年のアカデミー賞で監督賞を受賞している。
 
侯孝賢監督は1947年生まれの73歳。「台湾ニューシネマの旗手」と呼ばれ、海外のさまざまな映画祭で賞を獲得してきた。その影響力は台湾のみならず、海外の映画界にまで及ぶ。今年5月、米有力紙『ニューヨーク・タイムズ』は「台湾の最も偉大な映画人(Taiwan’s Greatest Filmmaker)」と題する報道記事で侯孝賢監督を取り上げ、「侯式電影美学」と呼ばれる侯孝賢監督の表現スタイルを紹介した。
 
侯孝賢監督は1973年に映画の世界に足を踏み入れた。1989年に発表した『悲情城市』でヴェネツィア国際映画祭グランプリを受賞。世界三大映画祭でグランプリを獲得した初の台湾映画となった。1993年には『戯夢人生』で第46回カンヌ国際映画祭「審査員賞」を受賞。2015年には『刺客 聶隱娘(邦題:黒衣の刺客)』で第68回カンヌ国際映画祭「監督賞」を受賞している。
 

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