台湾では新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため一斉休校が実施され、教育の現場ではオンライン授業が行われている。教育部国民及学前教育署は、ベトナム語、インドネシア語、タイ語、ミャンマー語、クメール語、タガログ語、マレー語の東南アジア7言語が学べるオンライン学習コンテンツをサイト「新住民子女教育資訊網」で無料公開している。これらの外国語を教える教師がリモート教学の教材として使ったり、学生が自主学習で使ったりすることができる。
台湾では、台湾人との婚姻で台湾にやってきた人を「新住民」と呼ぶ。特にベトナム、インドネシア、タイ、ミャンマー、カンボジア、フィリピン、マレーシアから台湾に嫁いできた女性が多い。台湾ではこうした東南アジアにルーツを持つ子女に「母語」を学ぶ機会を積極的に提供している。
「新住民子女教育資訊網」が提供するオンライン学習コンテンツは、いわゆる「新住民言語」と呼ばれるベトナム語、インドネシア語、タイ語、ミャンマー語、クメール語、タガログ語、マレー語の7言語。いずれも繁体字中国語と「新住民言語」の二か国語表記、二か国語発音となっている。
教育部国民及学前教育署によると、このオンライン学習コンテンツは「十二年国民基本教育」と呼ばれる義務教育に組み込まれた「新住民言語課程」を推進するために作ったもの。東南アジア言語に興味を持つその他の学生や社会人も利用できるように無料で公開している。これら7言語のデジタル教科書は、すでに各12冊完成しており、「新住民子女教育資訊網」の「数位課程」で利用することができる。教育部国民及学前教育署は、オンライン学習でより広く活用されるよう期待している。