台湾南部の高雄港が、国際港湾協会(International Association of Ports and Harbors, IAPH)が実施した「2021年世界港湾持続可能プログラム(World Port Sustainability Program,WPSP)」に参加し、「レジリエントなインフラ」部門で優勝した。
高雄港は今年台湾の各港湾の代表として、「高雄港2017-2021未来の発展と建設に向けたマスタープラン(Master Plan for Future Development and Construction, 2017‐2021)」というタイトルで、国際港湾協会が実施した「2021年世界港湾持続可能プログラム」における「レジリエントなインフラ」部門のコンペティションに参加、海外の港湾による複数のプレゼンテーションと共に評価を競った。
一次審査は国際港湾協会の専門家たちによる審査員団が行い(評価全体の70%を占める)、高雄港は近年開発している洲際コンテナセンター(第二期工事)の施工計画と環境保護の成果、さらに高雄港蓬莱商港エリアにおける公園「水花園」と「大港橋」建設による市民に優しい取り組みなどの成果で、オーストラリアのブリスベン港ならびに米国のサンディエゴ港と共に上位3位に残った。続いて行われた二次審査の一般投票(評価全体の30%)でも高雄港は国際的に支持を集め、最終的に「レジリエント・インフラ」部門で優勝。国際港湾協会はテレビ会議形式で開いた世界港湾会議でこの結果を正式に発表した。
洲際コンテナセンター第二期工事は台湾にとって近年最大の海事工事で、主に埋め立てと造成、外郭防波堤、海岸及びふ頭の三大工事。大自然との共生という理念に基づき、その建設も水と生態系に親しむ方向で推進されている。大型のコンテナふ頭のバース(貨物の積み下ろしのために着岸する場所)を増やすほか、十分な土地を提供してサプライチェーンの統合を可能にする。また港湾エリアにおける石油製品の貯蔵施設が近隣都市の中心部に分散している問題を解決することで、高雄港全体の運営能力向上を目指す。