台湾南部・高雄市塩埕区のビル「城中城」で14日に起きた火災は死者46人、負傷者41人の大惨事となった。蔡英文総統は16日午前、高雄市を訪れて入院中の負傷者を見舞ったほか、高雄市立殯儀館(葬儀場)で犠牲者に線香を上げ、遺族を慰めた。蔡総統は、中央政府は地方自治体と共に火災後の処理に全力であたると強調、また「城中城」と同様に住宅と商業施設の混合利用型ビルをただちに洗い出してコミュニティの管理システムを構築、政府中心の都市再開発で関連の問題の解決を加速する考えを示した。
蔡総統は高雄市に到着すると、同市の陳其邁市長、内政部(日本の省レベル)の徐国勇部長(大臣)、同市選出の趙天麟立法委員(国会議員)による案内の下、阮綜合医院(病院)、高雄市立大同医院(病院)、高雄医学大学附設中和紀念医院(記念病院)を負傷者の見舞いに訪れ、十分な療養と1日も早い回復を希望した。
中和紀念医院で蔡総統は、今回のビル火災で大勢の犠牲者と負傷者が出たことをみながつらく、残念に感じていると述べ、高雄市訪問の主な目的は負傷者と家族の見舞いと、救助にあたった警察、消防、医療人員の辛労をねぎらい感謝することだと説明した。
蔡総統は犠牲者の遺族に向けたお悔やみとお見舞いの意を表すると共に、葬儀などへの支援を約束、またけがをした住民に対しては病院が適切なケアを行うことを強調した。
蔡総統はその後、高雄市立殯儀館に移動して犠牲者の祭壇に線香を上げ、遺族たちに深い哀悼の意を表した。