日本台湾交流協会台北事務所(台湾における日本大使館に相当)は13日、台湾全域の高校生を対象とした「台湾高校生『私の未来』日本語スピーチコンテスト」を開催した。台湾各地から116人の応募があり、一次審査と二次審査を通過した12人が、13日に行われた最終審査に進んだ。スピーチコンテストの模様は、日本台湾交流協会のフェイスブック公式アカウントでライブ配信された。
厳正なる審査の結果、高雄市(台湾南部)の名門女子高、高雄市立高雄女子高級中学(=高校)に通う王羽妃さんが優勝した。王羽妃さんは、「日本で拓く私の未来」のタイトルで、日本語で創作できる作家になりたいという自身の夢を語った。
2位に選ばれたのは、高雄市立高雄高等学校に通う黄登肯さんで、タイトルは「後悔のない未来ために」。3位は桃園市(台湾北部)の私立啓英高級中学に通う林沛穎さんで、タイトルは「未来との約束」。
このスピーチコンテストでは、日本台湾交流協会台北事務所の泉裕泰代表(=駐台大使に相当)が自ら審査に加わったほか、入賞者に賞状と記念品などを手渡した。また、多数の応募者の中から最終審査に勝ち進んだ12人の生徒たちの健闘を称えた。
日本台湾交流協会が同日夜に発表したニュースリリースによると、優勝した王羽妃さんは日本語教室に通った経験がなく、独学で日本語を学んだ。このため、これまで同年代の高校生たちの日本語レベルを知る機会がなかったが、今回のスピーチコンテストをきっかけに、自分と同年代の高校生が高い日本語能力を持っていることを知り、とても驚いたと話していたという。王羽妃さん自身は、「優勝を目指して努力と練習を重ねてきた。優勝できてとても嬉しい」とコメントしている。
泉裕泰代表はコンテストの冒頭、「皆さんは、30年後、40年後、50年後、もしかすると22世紀まで生きます。今日は若さの特権で遠くまでいろんな未来を語ってほしいです。私は外交官として外国語を学びました。外国語を学ぶことは手段であり、外国語を学ぶ目的は、相手国の文化や歴史を理解し、その国との絆を紡ぐことです。皆さんにもぜひ、日本語を学ぶことを通じて日本との絆を紡いでほしいです」と語り、生徒たちを激励した。