台北駐日経済文化代表処台湾文化センター(文化部の日本出先機関)が台湾の出版社・蓋亜文化有限公司と協力、台湾のイラストレーター「査理小姐Miss Charlie」に、台湾文化センターの今年度パンフレットのため台湾の文化的特色を持つマジョリカタイルをテーマにしたイラストを描いてもらった。パンフレットは日本各地の書店70カ所あまり、ならびに台湾の関係団体に並べられ、書店や人々から大変好評だという。
台湾文化センターによると、パンフレットのデザインを台湾の漫画家やイラストレーターに依頼するようになって2年、日本では大変好評で、もはや同センターの「伝統」として認識されているほか、毎年そのテーマを楽しみにする人までいるという。
台湾文化センターは今年、台湾の伝統的なマジョリカタイルをテーマに選び、「査理小姐」にマジョリカタイルが用いられた台湾の古い家屋、台湾の伝統的な人形劇「布袋戯」(ボテヒ)、「風獅爺」(離島・金門などで見られる魔除け。日本沖縄県のシーサーに似ている)、タピオカミルクティーなどのイラストを描いてもらった。その結果、今年のパンフレットは台湾の伝統文化の雰囲気に満ちたものとなり、日本の人たちに台湾文化を知ってもらうと同時に、台湾のイラストというソフトパワーを広める芸術作品にもなった。また今年のパンフレットはブックカバーにもなるデザインで、美しさと実用性を兼ね備えており、手に取った日本の人たちを驚嘆させているという。
「査理小姐」の説明によれば、イラストは「マジョリカタイルの文化」、「旅行」、「友情」が発想の原点。設定は、親友である台湾と日本の女性2人が新型コロナウイルスの影響で長期間会うことが出来ず、ようやく日本の女性が台湾にやって来て2人で台湾のマジョリカタイルを用いた建物が並ぶ「老街」(古い通り、街並み)を旅するというもの。
今年度のパンフレットでは、台湾文化センターの実施するイベントのほか、国立台湾文学館(台湾南部・台南市)、国立台湾歴史博物館(台南市)、台北流行音楽中心(同北部・台北市)、高雄流行音楽中心(同南部・高雄市)など、台湾を代表する文化施設を紹介、日本の人たちに台湾旅行の際に参観してもらいたいと期待している。
台湾文化センターではここ2年、イベント広告のメインビジュアルなどに台湾の若手アーティストを積極的に起用。これまでに左萱、高妍、許彤、陳又凌、周依などのアーティストに制作を依頼、その都度日本の各界を驚かせ、多くの反響を得ているという。