2025/05/21

Taiwan Today

文化・社会

台湾先住民族による全国運動大会、ニュージーランドのマオリ族が海を越えて参加

2023/03/24
台湾で2年に一度開催される台湾先住民族による全国運動大会「全国原住民族運動会(略称は全原運)」がきょう(24日)から、台北市中山区の花博公園争艶館で始まった。今年はニュージーランドの先住民族マオリ族の代表選手37人が参加している。写真は伝統競技「のこぎり引き」の練習をするマオリ族の代表選手ら。1回目の練習で19秒のタイムを記録。大会での活躍に期待が寄せられている。(原住民族委員会)
台湾で2年に一度開催される台湾先住民族による全国運動大会「全国原住民族運動会(略称は全原運)」がきょう(24日)から、台北市中山区の花博公園争艶館で始まった。1999年に始まったイベントで、毎回行われる競技は固定していないが、多くは先住民族が得意とするオリンピックあるいはアジア競技大会の種目(陸上、柔道、テコンドー、野球等)に加え、先住民族の伝統競技(長距離走、レスリング、綱引き、狩猟、射的等)などが採用されている。
 
台湾の先住民族行政を担当する中央省庁、原住民族委員会は前大会から「オーストロネシア語族青年チーム」を結成してこの大会に参加させている。今年招へいしたのはニュージーランドの先住民族マオリ族のチームだ。
 
原住民族委員会の夷将・拔路児(Icyang・Parod)主任委員(=大臣に相当)によると、ニュージーランドからの参加は初めて。24日に行われた開会式ではマオリ族の伝統芸能であるカパ・ハカを披露し、台湾の大地とそこに住む人々への敬意が示された。原住民族委員会は、台湾先住民族と太平洋地域のオーストロネシア語族によるスポーツ交流を促進し、先住民族によるスポーツ外交とすることで、台湾とニュージーランドの先住民族交流の新たなマイルストーンを打ち立てたいと考えている。
 
今大会に参加するため台湾へやってきたマオリ族の代表選手は計37人。今大会で行われる台湾の伝統競技「鋸木(=のこぎり引き)」、「狩猟」、「射箭(=射的)」、「競舟(=ドラゴンボート)」、「楽舞(=歌と踊り)」に慣れるよう、原住民族委員会は今月12日から専門のコーチを付け、基本的なルールや競技に勝つコツなどを教えてきた。マオリ族の代表選手の招へい期間の宿泊、飲食、通訳、移動などについても原住民族委員会がすべてアテンドし、専門の職員を随行させた。
 
原住民族委員会は、マオリ族の代表選手が今大会に参加することは、台湾先住民族の伝統競技の魅力を肌で感じてもらうと同時に、「全国原住民族運動会」の国際的な知名度向上にもつながるとして、これを機にオーストロネシア語族の発祥地である台湾と、オーストロネシア語族の人々が住む国々との文化交流を拡大していきたいと意欲を見せている。
 
 

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