2025/04/29

Taiwan Today

文化・社会

18歳から21歳を対象にした電子クーポン「文化幣」、配布スタート

2023/06/07
文化部(日本の文科省に類似)は6月6日より、18歳、19歳、20歳、21歳の国民を対象にした電子クーポン「文化幣(カルチャー・ポイント)」の配布を始めた。文化部は6日、この配布スタートを記念して、蔡英文総統の母校でもある台北市立中山女子高級中学(=高校)で「卒業パーティー」をイメージしたイベントを開催し、「文化幣」の使い方などを説明した。イベントには蔡英文総統も出席した。(総統府)
文化部(日本の文科省に類似)は6月6日より、18歳、19歳、20歳、21歳の国民を対象にした電子クーポン「文化幣(カルチャー・ポイント)」の配布を始めた。成人年齢を18歳とする台湾で、文化部が支給する成人祝い(中国語で「文化成年礼金」)となる。文化部は6日、この配布スタートを記念して、蔡英文総統の母校でもある台北市立中山女子高級中学(=高校)で、「卒業パーティー」をイメージしたイベントを開催し、「文化幣」の使い方などを説明した。イベントには蔡英文総統も出席した。
 
「文化成年礼金」を配布する政策は、文化部が昨年打ち出したもの。当初は今年6月に高校を卒業し、成人年齢を迎える18歳を対象とするものだった。しかし、3年に及ぶコロナ禍で、過去3年間に成人年齢を迎えた若者の多くも、文化的な体験が欠如していることに注目。文化部の史哲部長(=文化相)が配布対象を21歳まで拡大するよう働き掛けた結果、対象が約90万人に広がった。配布する「文化幣(カルチャー・ポイント)」は1,200ポイントで、現金1,200台湾元(約5,300日本円)に相当し、展覧会、舞台、本の購入など文化・芸術関連の消費に充てることができる。
 
このイベントには、中山女子高級中学のほか、建国高級中学、台湾師範大学附属高級中学などの生徒も参加した。文化部はゲーム形式で、例えばハリウッド映画には使えないが、国産映画のチケット購入には使えることなど、生徒たちに「文化幣」の使い方を教えた。
 
蔡英文総統は、この「文化幣」が6日午前8時から取得・使用できること、配布の対象は18歳から21歳の若者であることを説明。この年齢の若者は3年間に及ぶコロナ禍で、中学校の卒業式がオンラインになったり、卒業旅行が中止になったり、高校に入ってからも多くのイベントが制限を受け、残念に感じている人も多いだろうと述べた。
 
蔡総統は「文化幣」の意義について、「多くの若者が文化や芸術活動と接触し、そこから自分が好きなイベントを探し出すことは、台湾の文化・芸術産業を支える大きな力になる」と説明。また、文化部がさまざまな独立書店、劇場、国産映画とタイアップし、1,200ポイントをよりお得に使える優遇キャンペーンを用意していることを明かした。
 
蔡総統はさらに、「この『文化幣』を持って書店、博物館、映画館や文化施設へ足を運ぶことで、文化体験をして成人になり、正真正銘の『台湾囡仔(=台湾の子)』になって欲しい。勇気をもって試し、大胆に体験をし、自分の情熱がある場所を探し出して欲しい。それが私の皆さんに対する期待だ」と述べた。
 
なお、文化部による「成年礼金」のほか、教育部も「コロナ後教育ローン」を提供して、教育ローンのプレッシャーを軽減している。教育部はまた、スポーツ関連に使える電子クーポン「青春動滋券」を発行している。いずれも若者が夢を追うことを応援し、その金銭的負担を軽減することが目的だ。
 

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