2025/05/21

Taiwan Today

文化・社会

台湾民主基金会20周年国際会議開幕、全米民主主義基金が蔡総統に「民主記章」

2023/07/19
蔡英文総統は18日、台北市内で開かれた台湾民主基金会20周年国際会議の開幕式に出席した。蔡総統は、権威主義国家の「シャープパワー」に立ち向かうため、民主国家は一致団結する必要があると訴えた。(総統府)
蔡英文総統は18日、台北市内で開かれた台湾民主基金会20周年国際会議の開幕式に出席し、全米民主主義基金(National Endowment for Democracy, NED)のデイモン・ウィルソン会長から民主主義への貢献を称える記章(メダル)「Democracy Service Medal」を授与された。全米民主主義基金は、台湾民主基金会の設立を働きかけた組織であり、双方はさまざまなプロジェクトの推進で協力し、インド太平洋地域における民主主義の普及に努めている。以下は蔡総統の祝辞の概要。
 
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台湾民主基金会の創立20周年を祝うため、遠くからお集まりの皆さまに感謝する。全米民主主義基金会を創設したカール・ガーシュマン前会長の台湾民主基金会及び台湾の民主主義に対する揺るぎない支持に感謝する。
 
今回、デイモン・ウィルソン会長と再会できたことを嬉しく思う。ウィルソン会長は昨年、台湾で第11回世界民主運動大会「World Movement for Democracy」を開催した。世界各国からあれほど多くの民主運動家が台湾へやってきたのは初めてのことだった。
 
台湾人は数十年にわたって奮闘を続けた結果、こんにちの民主主義を手に入れた。民主主義への転換は容易なことではなく、そこには多くの血と汗、涙が流れた。多くの先人が民主主義を求める過程で苦難に遭遇し、中には命を落とす人もいた。現在、台湾の民主主義は人々が団結するための基本的価値観であるのみならず、アイデンティティの一部にもなっており、大きな試練に立ち向かうための重要な資産でもある。
 
民主国家とルールに基づく国際秩序はいま、冷戦以来最大の危機に直面している。過去3年間、新型コロナウイルスのパンデミックは世界の健康と経済に甚大な被害を与えた。世界を襲ったこの恐ろしい衝撃から回復しようと我々が取り組む中、権威主義国家はいままさに民主制度を侵食し、人権を破壊しようと企んでいる。
 
しかし、高まる脅威に直面しながらも、台湾人は一度も権威主義の挑戦を回避しようとはしてこなかった。それどころか台湾人はこれに正面から向き合い、民主主義を破壊しようと試みる勢力に毎日対抗している。
 
全米民主主義基金会は2017年に発表したレポートで初めて「シャープパワー」という名詞を使った。レポートでは、権威主義国家が「シャープパワー」やその他の手段によって、自由で開かれた社会を逆手にとって利用し、民主主義制度のパフォーマンスを低下させようとしていると指摘した。
 
こうした挑戦に立ち向かうため、民主国家は一致団結しなければならない。手を取り合って協力し、強靭性を高め、自らの価値観を守らなければならない。民主国家が協力して「シャープパワー」を理解することで、最も効果的な戦略を練って権威主義の勢力に対抗することが出来るのだ。これからも民主国家のアライアンスを強化し、国際社会の利益を守ろう。
 

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