2025/04/30

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文化・社会

台湾の国家鉄道博物館籌備処と日本の鉄道博物館、交流協力協定書に調印

2023/07/20
台湾の文化部国家鉄道博物館籌備処と日本の鉄道博物館が交流協力協定書に調印した。台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(右)と公益財団法人東日本鉄道文化財団の清野智会長(左)がそれぞれ台湾と日本の代表として調印に立ち会った。調印は国家鉄道博物館籌備処の鄭銘彰主任(右から2人目)と鉄道博物館の大場喜幸館長(左から2人目)によって行われた。(文化部)
文化部国家鉄道博物館籌備処(=準備処)は19日、日本の埼玉県さいたま市大宮区にある鉄道博物館と交流協力協定書に調印した。台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表(=駐日大使に相当)と、鉄道博物館を設立した公益財団法人東日本鉄道文化財団の清野智会長がそれぞれ台湾と日本の代表として調印に立ち会った。調印は国家鉄道博物館籌備処の鄭銘彰主任と鉄道博物館の大場喜幸館長によって行われた。台湾と日本の鉄道博物館が交流協力に関する協定を結ぶのはこれが初めて。
 
謝長廷駐日代表は、この調印を「近年の台日鉄道交流における重大な成果」と評価。また、台日交流の歴史に新たな一頁を刻み、台湾の鉄道文化の発展にも重大な意義を持つものと歓迎した。東日本鉄道文化財団の清野会長は、この協定書の調印が2026年に正式オープンする台湾の国家鉄道博物館の運営に役立ち、台湾と日本の鉄道文化の交流がさらに加速するよう期待を寄せた。
 
国家鉄道博物館籌備処の鄭銘彰主任は、「鉄道博物館は数十年に及ぶ運営経験と豊富な収蔵品を持つ。今後、鉄道博物館から車両の展示、メンテナンス、展示の企画などの経験を学び、デジタルアーカイブや研究計画などで協力し、双方のリソースを補完し、メリットのある関係を築き上げたい」と語った。鉄道博物館の大場館長は、「2026年に開館を控える台湾の国家鉄道博物館と協定を結べたことは喜ばしい。国家鉄道博物館籌備処とは今後の相互訪問や展示協力などについて話し合っており、さらに緊密な交流や協力を通して、国家鉄道博物館の開館準備をバックアップしていきたい」と述べた。
 
国家鉄道博物館籌備処は2019年、「国定古蹟(=国の指定文化財)」である台北機廠(=かつての車両工場。台北市信義区)に設置された。敷地面積は16.7ヘクタール。日本統治時代の1935年に完成した鉄道部台北工場を前身とするもので、2012年まで交通部台湾鉄路管理局が使用していた。現在も工場の一部、機具や文物が残り、日本の鉄道工業と技術の発展と深い縁がある。双方の鉄道博物館の協力は、こうした鉄道文化資産の価値の連結を促進することになると期待されている。
 
国家鉄道博物館は今年9月下旬に一部のエリアを一般開放する。正式なオープンは2026年を予定している。
 

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