米国最大のアニメ・コミックイベント、「サンディエゴ・コミコン・インターナショナル」が20日から23日までサンディエゴ・コンベンションセンターで開催されており、文化部(日本の省レベル)の駐ロサンゼルス弁事処台湾書院と社団法人中華動漫出版同業協振会が協力して台湾パビリオンを出展している。同パビリオンは「T-COMICS」がテーマ。台湾の著名な漫画家、常勝さんと凱子包さんが招きに応じて参加するほか、台湾の伝統的な人形劇ボテヒ(布袋戯)のテレビ版《霹靂布袋戯》の代表的なキャラクターである「素還真」の人形や関連のフィギュアが展示されている。
常勝さんは漫画の創作に取り組むようになって20年近いキャリアがあり、その作品は何度も国内外で受賞、海外でも出版されるなど高く評価されている。過去には『OLDMAN奥徳曼』(オールドマン)で日本の外務省が主催する「日本国際漫画賞」で入賞、『隠蔵関卡』(隠しステージTHL)は「京都国際漫画賞」台湾部門で大賞を受賞した。また、ルーブル美術館によるプロジェクト「BD Louvre」にも参加し、台湾の漫画家7人がそれぞれルーブル美術館を題材にした創作集『羅浮7夢:台湾漫画家的奇幻之旅』も発表した。常勝さんは、「サンディエゴ・コミコン・インターナショナル」主催の講座でその創作技巧を紹介すると共に、初めて米ロサンゼルスで100年を超える歴史を持つ独立書店、「Vroman’s Bookstore」でサイン会を開くことになっている。
凱子包さんはイラストレーターで漫画作家。水彩画テイストでファンタジーや女性をテーマにした作品を描くのを得意としている。『祈願之郷』が新北市主催のマンガコンテストで「優選」に選ばれたほか、『魔女』は日本の「京都国際漫画賞」で入選。また、『正義』は「日本国際漫画賞」で入賞した。凱子包さんは講座で『正義』について紹介すると共に、台湾における最近の映像作品やアニメ・マンガ作品の多くが社会問題と結び付けた作品になっている傾向について議論するという。
「サンディエゴ・コミコン・インターナショナル」公式サイト
https://www.comic-con.org/cci
「Taiwan IP Showcase」サイト
https://taiwanipshowcase.com.tw