2025/05/18

Taiwan Today

文化・社会

国立台湾歴史博物館で歌曲『望春風』特別展、台湾の流行音楽の変遷を紹介

2023/08/07
国立台湾歴史博物館で6日、「當我們望春風—台湾流行音楽90年特展(Looking Forward to Spring:Nine Decades of Popular Music in Taiwan)」が開幕した。会場には歌手の録音スタジオも再現されている(写真)。(文化部サイトより)
国立台湾歴史博物館(台湾南部・台南市)で6日、「當我們望春風—台湾流行音楽90年特展(Looking Forward to Spring:Nine Decades of Popular Music in Taiwan)」が開幕した。『望春風』は日本統治時代の1930年代に発表された台湾語の歌。陳建仁行政院長(=首相)、文化部(日本の省レベル)の史哲部長(=大臣)、台南市の黄偉哲市長、歌曲『望春風』の作詞者、李臨秋氏の息子の李修鑑さん、作曲者の鄧雨賢氏の孫にあたる鄧泰超さんらが開幕式に出席した。
 
陳行政院長は台湾の流行音楽は大変重要だとした上で、「『望春風』のように歌い始めるととても愛おしく思う歌、また台湾語の美しさを感じられる歌のほか、小さいころには文夏(男性歌手)の歌もよく歌った。心地良い曲で『中身』もあった。だから今回の特別展は台湾の歴史と文化を知るのにとても意義深い」と話した。
 
陳行政院長は、「国立台湾歴史博物館が台湾の歴史を記録し、紹介することは非常に重要だ。過去のすばらしい思い出や悲しい記憶が無かったとしたら我々は今を大切にしないだろうし、ましてや未来に向けてより力強く歩みだすことなど出来ないだろう。芸術の創作は音楽、映像、漫画など様々な方式による表現を通して台湾史の記録をよりリアルにする。アーティストはより幅広い表現方式により、我々が台湾の歴史を改めて知ることが出来るようにし、自らの責任について理解させる」と述べた。
 
台南市の黄市長は同特別展について、「台湾における流行音楽の90年間に及ぶ変化を知ることが出来る。来年は『台南400』でもあり、歴史の節目を見逃してはならない。台南には音楽にまつわる多くの場所がある。許石図書館、呉晋淮紀念館、鹽水の永成戯院はいずれも台湾の流行音楽にとって非常に意義深い文化スポットだ」と話した。「台南400」とは、来年がオランダ人によるゼーランディア城(「安平古堡」とも。台湾最古の城堡)建設から400年の節目の年であることを示す。
 
「當我們望春風—台湾流行音楽90年特展」は5つのコーナーに分かれており、それぞれが『望春風』の様々なバージョンを取り上げ、異なる時代を通じて対比することで探るべき議題を表現するという。
 
「當我們望春風—台湾流行音楽90年特展」は11月12日まで国立台湾歴史博物館4階の第2特別展示室で開かれている。
 
 

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