2025/04/28

Taiwan Today

文化・社会

半導体人材の育成強化へ、教育部次長らがインドの高等教育機関を表敬訪問

2023/11/22
教育部の劉孟奇政務次長が国立台湾大学など台湾の教育機関11校の幹部を率いて18日から23日までインドを訪問、現地の大学及び学術機関と人材育成に向けた連携を話し合った。右から3人目が劉政務次長。2人目は全インド技術教育評議会のSitharam Thallak会長。(教育部サイトより)
教育部(日本の文部科学省に類似)の劉孟奇政務次長(=副大臣)が国立台湾大学をはじめとする台湾の教育機関11校の幹部を率いて18日から23日までインドを訪問、現地の複数の大学及び学術機関と人材育成に向けた連携を話し合った。
 
代表団は19日、全インド技術教育評議会(All India Council for Technical Education, AICTE)を表敬訪問。AICTEはインド教育省の技術教育政策に基づく法定組織で、8,264の学校を管轄するなどインドの技術教育の発展を担っている。中華民国(台湾)の駐インド台北経済文化中心教育組(=部)はAICTEと長年良好な協力関係を保っており、AICTEは今年9月に教育部の招きに応じて台湾を訪問、台湾の多くの大学と学術交流を行った。その際には台湾の優秀な大学における半導体関連の学科や大学院及びその協力企業も訪問し、各学校が進める産学連携の成果を確認した。
 
今回、教育部は代表団を組織してAICTEに返礼の訪問を行い、Gundurao Sitharam Thallak会長及び40にわたる会員校との座談会を行った。双方は教育制度、半導体の発展トレンドと関連の協力プロジェクトなどについて説明と議論を行ったほか、劉政務次長は、教育部が重点とする分野に向けて各種専門クラスを開設し、STEM(科学・技術・工学・数学)、金融、半導体、スマート機械、グリーンエネルギー技術、バイオ医療、国防、新たな農業、循環型経済など、産業が求める人材の育成に取り組んでいることを詳しく紹介した。
 
劉政務次長はまた、海外の学生を台湾に呼び込み、つなぎとめる計画「促進国際生来台及留台実施計画」の新たな外国人学生専門クラスを特別に紹介し、台湾とインドの大学がこれからも半導体分野でのジョイント・ディグリーに関する連携を深めると共に新たな専門クラスのモデルも結び付け、共同で半導体、STEM、金融分野の人材を育成していきたいと希望した。
 
教育部はインドとの教育交流に積極的で、2021年以降、国立台湾大学、国立中興大学、国立中正大学、国立台北科技大学、亜洲大学、元智大学、龍華科技大学、正修科技大学の8大学がすでにインド工科大学のボンベイ校とマドラス校、ならびにサストラ大学などと協力覚書を交わしている。今回の座談会後、双方と参加した大学代表は50件に上る協定を結び、半導体関連の人材育成に努めていくことで一致した。
 
教育部は2017年、南アジアや東南アジアとのビジネスにつながる「新南向人材」の育成計画を打ち出した。その後台湾の大学や大学院などで学ぶインド人学生も年々増え、2017学年度の2,072人から2022学年度には957人増の3,029人となっている。この間の成長率は46.19%に達し、台湾における高等教育の質の高さがインド人学生に評価され、海外留学先に選ばれていることが分かる。教育部はこれからもより多くの大学がインドの大学と提携していくよう奨励、人材育成の多元的なモデルを共に創り出すことで優秀なインド人学生を台湾での就学と企業での実習に呼び込み、両国の産業が求める人材を育てていくとしている。
 
 

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