台湾大学学術連盟に所属する12校とチェコの大学連盟13校は29日(台湾時間)、オンライン上で協力覚書を締結した。立ち会った行政院(内閣)の呉政忠政務委員(無任所大臣)と教育部(日本の文科省に類似)の劉孟奇政務次長(副大臣)があいさつを述べ、双方の協力関係が新たなマイルストーンを達成しことを確認し、政府の支持を表明した。
呉政忠政務委員はあいさつで、「台湾とチェコは共通の価値観を共有し、それを世界で前向きな教育協力を推進すると約束することで示している。今回締結した協力覚書は、新世代の科学技術に必要な人材を育成するという両国の決意を確認するものだ。台湾は、チェコなど理念を同じくする国々と協力して、IC研修システムを共有する。国際的な半導体人材を育成し、革新的なIC設計とその応用の成果を分かち合い、民主主義と自由を重んじるパートナーとの緊密な交流を図る意向だ」と語った。
一方、劉孟奇政務次長は、「台湾とチェコの関係者が、短期間でこの協力覚書の締結を促進するため、共同で努力したことに謝意を表する。台湾とチェコによる協力は、半導体産業と関連の先端技術開発に注力することに加え、工学系科学、生命科学、社会科学、人文・芸術、言語教育などの様々な分野での協力活動も含まれている。立法院(国会)がこの二国間協力に関連する予算を可決しており、教育部は毎年、5,000万台湾元(約2億3,700万日本円)の支援を投じる。今回の協力覚書の締結により、二国間の教育の協力・交流が強化されることが期待され、国家科学及技術委員会も、台湾とチェコの交流・協力に資金を投入する計画がある」と説明した。
今回の協力覚書の有効期限は5年で、台湾とチェコの大学の学術同盟を代表して、それぞれ国立台湾大学の陳文章学長、国立カレル大学のMilena Králíčková学長が署名した。「工学と科学技術」、「人文・芸術と社会科学」が協力の優先分野となる。台湾大学学術同盟の12大学、チェコ大学同盟の13大学の代表者、チェコ上院のJiří Drahoš副議長、教育省高等教育および研究局のRadka Wildová局長、チェコのDavid Steinke駐台代表、柯良叡駐チェコ代表(大使)、教育部国際及両岸教育司の李彦儀司長、教育部高等教育司の朱俊彰司長らがオンラインまたは直接参加した。
台湾大学学術連盟は、国立台湾大学を始め、台湾トップクラスの12校で構成されている。専門分野は、工学、科学、医学、農業、社会科学、人文科学、芸術など。一方チェコの大学連盟はカレル大学を始め、著名大学13校で構成され、専門分野も多岐にわたっている。