2025/06/18

Taiwan Today

文化・社会

台湾漫画『閻鉄花』が仏語版に、作者の常勝氏がブリュッセル・ブックフェアに参加

2024/04/09
55年の歴史を持つ国際的な図書見本市「ブリュッセル・ブックフェア」(4/4~4/7)に台湾の漫画家・常勝さんが招かれ、講習会やサイン会など複数のイベントに参加した。写真は『閻鉄花(YAN)』フランス語版の表紙。(文化内容策進院サイトより)
55年の歴史を持つ国際的な図書見本市「ブリュッセル・ブックフェア(Foire du Livre de Bruxelles 2024)」(4/4~4/7)に台湾の漫画家・常勝さんが招かれ、講習会やサイン会など複数のイベントに参加した。
 
文化内容策進院(TAICCA)は今回、フランス語に翻訳された15を超える台湾オリジナルIPの漫画作品(T-Manga)を引っ提げて同ブックフェアに出展。そのうち作品がすでに欧州でフランス語、英語、イタリア語、ロシア語、トルコ語に翻訳されている常勝さんはフェアの開催期間中、海外メディアによる取材や講習会、サイン会など一連のイベントに参加した。また今回主に紹介した作品『閻鉄花』は開催2日で約100部を売り切り、あわてて追加発注するほどだった。
 
文化内容策進院が欧州におけるネット上の新たな漫画プラットフォーム「Mangas.io」と協力して台湾漫画の普及に取り組んですでに2年。「Mangas.io」のユン・イナダ(Yun Inada)コンテンツ部長によれば、欧州市場に進出する台湾の漫画作品はますます増えており、ベースとなる読者も増加中だとのことで、「すべてが正しい方向に進んでいる」。このためこれからもより幅広い読者に触れられるよう努めるとするユン・イナダ氏は、「例えば日本の漫画を広く受け入れる青少年たちは台湾漫画にも魅力を感じるかもしれない」と話した。ユン・イナダ氏はまた、台湾はオランダや中国、日本、現代の西側文化の影響を受けていることでその漫画も非常に特別だとし、テーマの開放性と多様なスタイルの組み合わせを「ほかで見ることが出来ない」と評価した。
 
フランスのアングレーム国際漫画祭、ドイツのフランクフルト・ブックフェア、イタリアのルッカ・コミックス&ゲームズ、米国のサンディエゴ・コミコン・インターナショナルを経験した常勝さんが次に参加するのはイタリア・ボローニャでのイベント。ユニークな作品『閻鉄花』を手に海外市場進出を図る常勝さんは、「世界が混乱したり、宇宙人が攻めて来たり、世界大戦の勃発が近づいたりしたとき、米国ならマーベルのスーパーヒーローがいる。日本ならガンダム。そして台湾なら『閻鉄花』、と皆が思いつくようになるといい。それってすばらしいことだ」と話している。
 
 

ランキング

新着