科学分野や科学技術の普及・啓発における国際協力・交流を促進するため、台湾の国立自然科学博物館と日本の東京国立科学博物館は9日、姉妹館連携のための協力覚書を締結した。台北駐日経済文化代表処の謝長廷代表らが招かれて締結に立ち合った。
国立自然科学博物館の焦傳金館長によると、今回が初めての海外研究機関との姉妹協定になる。さらには奇遇なことに、同博物館の英語表記の略称は「NMNS」で、東京国立科学博物館の略称も「NMNS」。将来的には、両博物館が研究、科学教育、展示、コレクション管理においてさらに緊密な交流を行い、「NMNS²」が国際社会の科学分野において影響力を拡大できるよう期待が寄せられた。
焦館長は8日から、館内で編成された科学開発コミュニケーションセンターとメディアセンターを率いて、5日間の日程で日本を訪れている。今回の日本訪問で、台湾と日本の科学交流が大幅に拡大するよう期待が高まっている。焦館長からの朗報によると、昨年6月に始まった国立自然科学博物館で展示中の「驚心洞波:黒洞暨重力波特展(ショッキングなブラックホールが発する重力波:ブラックホールと重力波特別展」の来場者数は、現在までに延べ25万人を超えた。この特別展は今月21日までで、来年は日本で巡回展が開催される予定だ。
また、2025年4月には55年ぶりとなる大阪での国際博覧会(大阪・関西万博)が開幕する。これに合わせて「驚心洞波」の日本巡回展が大阪市立科学館を皮切りにスタートする。夏には東経135度の日本標準時子午線の真上に建つ明石市立天文科学館で、2025年末から翌年明けにかけては東京国立科学博物館で、さらに2026年には富山市科学博物館で開催される予定だ。