2025/05/06

Taiwan Today

文化・社会

スペインで台湾現代映画祭、6作品で「台湾内部の物語」届ける

2024/05/14
駐スペイン台北経済文化弁事処文化組がバルセロナで台湾「内部の物語」現代映画祭を開催。6作品の上映とセミナーを行い、スペイン映画界の台湾映画に対する認識を深める。(文化部サイトより)
駐スペイン台北経済文化弁事処文化組(部)がこのほどバルセロナのキュレーター、Miquel Martí Freixas氏、Catarina Brites Soares氏と協力し、16日から18日までの3日間、現地の映画館「シネマズジローナ(Cinemes Girona)」で、「Taiwán, historias desde dentro」(台湾 内部の物語)現代映画祭を開催する。同映画祭では台湾の映画6作品の上映とセミナーを行い、スペインの映画界及び人々の台湾映画に対する認識を深める。
 
上映作品は『春行』、『金銭男孩』、『無主之地:一部台湾電影』、『豬』、『阿霞的掛鐘』、『臨時工』。キュレーターのMiquel Martí Freixas氏とCatarina Brites Soares氏によると、台湾における過去10年の作品にフォーカスし、台湾の優秀な新鋭監督の映画とドキュメンタリー、長編作品と短編映画、都市部と地方の物語など多様な作品を集めており、観る者に現代の台湾社会が抱える各種構造的なテーマに触れさせる。2人はまた、女性監督の視点も取り入れることは台湾の現状を知るのに非常に重要だとしている。
 
『無主之地:一部台湾電影』は東シナ海の釣魚島/台(日本での名称は尖閣諸島の魚釣島)の主権争いに関する作品で、台湾と米国の国籍を持つ洪子健監督によるドキュメンタリー。『金銭男孩』(マネーボーイズ)は台湾、オーストリア、フランス、ベルギーの合作映画で、中国における同性愛者の物語と境遇を描く。2021年のカンヌ映画祭の「ある視点」部門に出品された。このほか陳芯宜監督の『阿霞的掛鐘(THE CLOCK)』、『豬(THE PIG)』、そして許慧如監督の『臨時工』の短編映画3作品が上映される。
 
「台湾 内部の物語」現代映画祭はまず駐スペイン台北経済文化弁事処文化組とバルセロナ自治大学による「台湾電影現況」セミナーで幕を開ける。同セミナーでは陳潔曜氏がメインスピーカーを務め、欧州の映画界で高く評価される「Filmoteca de Catalunya」(カタルーニャ映画資料館)のEsteve Riambau館長と対談する。その後オープニング作品として、彭紫恵氏と王品文氏が共同で手掛けた初の長編映画『春行』が上映される。同作品は昨年末に行われたスペインの第71回サン・セバスティアン国際映画祭で最優秀監督賞(シルバーシェル賞)を受賞している。
 
 

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