台湾の客家委員会客家文化発展センターと大阪府吹田市にある国立民族博物館(通称「みんぱく」)は、9月5日から企画展「客家と日本―華僑華人がつむぐ、もうひとつの東アジア関係史」を共催する。国立民族博物館の創設50周年記念企画展で、国立民族学博物館本館企画展示場にて12月3日までの開催となる。客家(ハッカ)とは台湾第2の規模を誇るエスニックグループのことで、独自の言語(客家語)や文化、信仰などを持つ。客家委員会客家文化発展センターが所蔵するSPレコードや客家の建築物の模型などの文物が日本側に貸与され、日本の人々の客家(ハッカ)理解増進に寄与する。
客家委員会客家文化発展センターの何金樑主任によると、同センターは2017年に国立民族学博物館と覚書を締結して以来、6年以上にわたって準備を積み重ねてきた。同センター、人類学や客家研究者、それに日本の学者・専門家らによるフィールド調査や研究、交流、対話などを進め、ついに企画展の開催に至った。
客家委員会客家文化発展センターがこの企画展のために貸与する実体ある文物は約50点。その中には100年近くの歴史を持つSPレコードも含まれる。このほか、客家の文化や歴史に関する写真・画像、音声・映像などについても、同企画展で使用されることになっている。
客家委員会客家文化発展センターの何金樑主任は、文物や関連のデジタル資料の寄贈者、それに嘉義市、花蓮県鳳林鎮公所、国立嘉義大学、新竹県の芎林国小(=小学校)、屏東県佳冬郷の蕭家祖屋管理委員会、南天書局など、関連の文物を快く貸与してくれた組織に謝意を示すとともに、この企画展が台湾の客家文化のエネルギーを世界に示すことになるだろうと期待を寄せている。