セントルシア大使夫人であるブレンダ・ファニス・ルイスさんが7日、ロバート・ケネディ・ルイス大使とともに国立台湾文学館(台南市)を訪れ、同館を訪れた子どもたちに絵本の読み聞かせを行った。セントルシアはカリブ海の島国で、中華民国(台湾)と正式な外交関係を持つ。
国立台湾文学館は、世界各国の人々がその国・地域の絵本の読み聞かせを行う「故事聯合国」(「故事」は物語、「聯合国」は国連の意味)と名付けたイベントを実施している。同館の陳瑩芳館長は、「絵本を読むことは、世界の文化に通じる窓を開き、さまざまな知識と触れる重要な方法」だとしてセントルシア大使夫妻を歓迎。今年の「故事聯合国」のテーマは「スポーツが持つさまざまな側面」で、絵本を通してセントルシアのスポーツや文化に触れられることを喜んだ。
大使夫人は、セントルシアの国旗カラーのスポーツウェアを着て登場し、集まった子どもたちにセントルシアの国旗や国鳥「ジャコット」(セントルシア・オウム)、有名なスポット、人気のスポーツなどを紹介。その後、Baptiste Paulさんの絵本『The Field』を読み聞かせた。この絵本はサッカーを通して人々が互いの絆を強め、さまざまな困難を克服し、そしてサッカーというスポーツを楽しむことを描いたもの。
大使夫人は声色を使い分け、語気に強弱をつけるなどして物語のキャラクターを演じ分け、子どもたちやその保護者たちを引き付けた。大使夫人は景品付きのクイズや1対1でプレイするテーブルサッカーゲームなども用意。多くの子どもたちが積極的に手を挙げて質問に答えたり、列を作って大使夫人とサッカー対決を楽しむなどした。このイベント終了後、大使夫妻はそろって常設展「文学力」を参観した。
国立台湾文学館は2021年から各国の絵本を読み聞かせるイベント「故事聯合国」を開催。各国の大使館や在外公館(あるいはそれに相当する機関)に協力を仰ぎ、1冊の絵本やさまざまなテーマについて掘り下げて考え、子どもたちが多様な文化を深く認識できるようにしている。
セントルシア大使夫人のブレンダ・ファニス・ルイスさんは、40年近くのキャリアを持つ教育者で、地元の学校Ciceron R.C. Combined Schoolで長年教師を務めていた。同時にスポーツ愛好家でもあり、学校や地域でネットボールのコーチも務めていた。
今年の「故事聯合国」の詳細は公式サイトを参照のこと。毎回、開催日10日前からオンラインで申込みを受け付ける。参加は無料。受付は先着順とし、定員になり次第締め切る。
「故事聯合国」イベントページ:https://reurl.cc/mMdmkM
国立台湾文学館フェイスブックページ:https://www.facebook.com/NmtlTainan