国立台湾史前文化博物館(台東県台東市)は10日と11日、グアム大学(University of Guam)およびグアム博物館と共に、一連の展示及び特別講座などを開催し、オーストロネシア語族の航海知識、伝統的な生態学的知識、音楽、言語といった台湾とグアムが共通に持つ文化に関する知識の共有と交流を促進した。10日には国立台湾史前文化博物館とグアム大学が協力覚書(MOU)を締結し、学術・研究・展示などを通して双方向の協力体制を築き、オーストロネシア語族文化の再生と航海知識の継承を共同で推進するや、台湾と太平洋地域におけるオーストロネシア語族文化のパートナーシップを促進していくことで一致した。
国立台湾史前文化博物館の蔡政良館長は、グアム大学はミクロネシア地域における重要な学術研究機関であり、オーストロネシア語族文化に関する資料を豊富に収蔵していることから、世界のオーストロネシア語族文化の研究・展示を行う上で、国立台湾史前文化博物館にとっても欠かせないパートナーだと強調した。また、グアム大学のアニタ・ボルジャ・エンリケス学長は、「グアムと台湾はオーストロネシア語族の文化、歴史、社会的背景において非常に強い繋がりを持っており、学術的発展、人材交流、オンラインデータベースの構築といった方面で文化的観点からアプローチし、良好な交流モデルを築き、深化させていけるだろう」と期待を寄せた。
国立台湾史前文化博物館の蔡政良館長の一行は、今回のグアム訪問でグアム大学ミクロネシア地域研究所(MARC)も訪問。そこでラリー・ライゲタル教授と面会し、ミクロネシアの航海知識や造船技術について学んだ。また、台北駐グアム経済文化弁事処(グアムにおける中華民国領事館に相当)も訪問し、葉仁傑領事や盧啓章秘書官と会談し、国立台湾史前文化博物館が推進する世界のオーストロネシア語族文化に関する研究・展示計画について意見交換を行い、今後の継続的な協力などを要請した。