2025/07/22

Taiwan Today

文化・社会

台湾文化in大阪・関西万博『We TAIWAN』記者発表会、8/2-8/20大阪で開催

2025/07/15
文化部は8月2日から20日までの期間、大阪・関西万博が開催されている大阪で大規模な台湾文化プログラム、台湾文化in大阪・関西万博『We TAIWAN』を開催する。文化部は14日、台北市内で記者発表会を開いて同プログラムの詳細について説明した。(文化部)
文化部は8月2日から20日までの期間、大阪・関西万博が開催されている大阪で大規模な台湾文化プログラム、台湾文化in大阪・関西万博『We TAIWAN』を開催する。「What a Miracle!未来を応援する、奇跡の島」をテーマに、台湾文化の魅力を発信する。具体的には、日本と台湾のアーティスト38組が、129件の展示・公演プログラムを展開する。主催の文化部は14日、台北市内で記者発表会を開いて同プログラムの詳細について説明した。記者発表会には文化部の李遠部長(文化相)のほか、王時思政務次長(=副大臣)、日本台湾交流協会台北事務所の片山和之代表(日本大使に相当)、原住民族委員会の鍾興華(パイワン族の名前はCalivat・Gadu)副主任委員、中華文化総会の黄竫蕙副秘書長、キュレーター関係者らが出席した。
 
記者会見は、今回のイベントにも出演する団体「拚場(ビャン・ディユー)」による作品『狩siù』で幕を開けた。この作品は、台湾の民間信仰の廟宇が行う縁日「廟会」に欠かせない「神将」を現代的に再解釈し、「女神官」や「千禧芸旦」といったキャラクターと融合させることで、テクノロジーと信仰と伝統による対話を表現したもの。8月2日(土)から5日(火)の18時~19時に大阪市中央公会堂東広場で行われる野外公演(入場無料)では、高さ2mを超える電気仕掛けの「神将」が登場して、「女神官」の動きに反応しながら動く。例えば「千里眼」と「順風耳」は言論の自由が市民に返された後の守護神を、電気仕掛けの「七爺」と「八爺」は白色テロ時代の抑圧に対する怒りと正義感を体現しており、全体を通して民主主義の発展や移行期正義への問いを投げかける内容になっている。記者会見ではこのほか、パントマイムの団体「野孩子肢体劇場」も登場し、生命力としなやかさを備えた「a-We」(アウィー/このイベントのために誕生したキャラクター)を観客に紹介し、観客と交流するというパフォーマンスが披露された。
 
李遠部長はこの記者会見で、大阪市内4つの主要会場でのパフォーマンスに加え、文化部が提案したプログラム『島嶼之聲—廟埕前的謝神戯(廟前の感謝の舞台)』が大阪・関西万博の正式な招待を受け、万博公式プログラムの一つに採用されたというビッグニュースを明らかにした。このプログラムは夢洲の大阪・関西万博会場内「ポップアップステージ北」にて8月26日から28日までの3日間、毎日午後5時から6時まで連続して行われる。台湾各地から集まった9組のチームが参加し、5つのパートに分かれて台湾の人々の天地や神々への感謝の気持ちと、日々の生活への熱愛を表現する内容となっている。※入場無料(ただし大阪・関西万博の入場チケットが必要)
 
李遠部長は、「文化部長への就任以来、周囲からよく『なぜいつも、台湾の存在感を世界に示そう、と言うのか』と尋ねられる。それは台湾が長らく見過ごされてきたからだ。だからこそ、台湾を見てもらうことが重要なのだ」と訴えた。また、今回のプログラムのために生まれたキャラクター「a-We」(アウィー)については、「非常にシンプルなコンセプトを通して、台湾というこの島の成り立ちを説明するものだ。自分のような生物学科出身者から見たら、『a-We』はまるでアメーバのような存在だ。どんなに大きな圧力を受けようと、常に形を変えることができる。それはまるで困難を受けても乗り越え、適応してきたか台湾の歴史を体現している」と述べた。
 
李遠部長はまた、文化部長としてのこの1年余りを振り返り、昨年のパリ五輪での「文化オリンピアード」から今年の大阪・関西万博までを経験できたことを「非常に幸運だった」と述べた。李遠部長は、台湾が内憂外患に直面するこの時代において、むしろ「最も輝かしい時期」に立ち会うことができたと感じているとして、行政院の卓栄泰院長(首相)が閣議後に「a-We」のぬいぐるみを手に取り、「アウィ~」と叫びながら閣僚を鼓舞する場面を目にしたときは、「台湾がここまで来られたのは、継続的な集団的努力があったからだ」と深く実感したと語った。
 
李遠部長はまた、「50年前、自分がまだ20代だったころ、『台湾とは何か』と絶えず問い続けていた。いまや若い世代が自信を持って台湾の文化を自由に表現できる時代になった。台湾はすでに悲しみを喜びに変え、悲しみを自信に変え、悲しみを力に変えて、世界に向けて『我々は多様で豊かな国家である』ことを示せるようになったのだ」と感慨深く語った。
 

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