政府が提供するオープンデータを活用し、公共サービスの質を改善するための解決策を提案してその内容を競う第8回目「総統杯ハッカソン(Presidential Hackathon)」の国内トラックの募集が今月1日にスタートした。今年のテーマは「双軸転型、緑色成長」(ツイン・トランジションとグリーン成長)だ。数位発展部の黄彦男部長(デジタル相)は1日、「総統杯ハッカソン」実行委員会の執行長(実行委員長)として台北市内で開催された記者会見に出席し、総統府、立法院(国会)、司法院、監察院、考試院の代表とともに今年の「総統杯ハッカソン」の国内トラック募集の開始を宣言した。募集締め切りは9月1日となる。
数位発展部によると、今年は「デジタルエンパワーメント」、「ネットゼロへの移行」、「イノベーティブ経済」、「均衡の取れた発展」の4つの分野に焦点を当てる。中央政府と地方自治体、民間組織と政府が設置した「永続長聯盟」のリソースなどをうまく結びつけることで、台湾のNDC(国別削減目標)の目標実現につながる解決策の提案が期待される。
数位発展部によると、今年は優れた提案を行った5チームを選出するほか、より多くの公的機関がAI技術を用いて公共サービスの向上や行政効率の改善を図れるようにするため、特別賞として「AIの活用による公共サービス革新賞」が設けられる。選ばれた合計6チームにはそれぞれ賞金20万元(約98万日本円)が与えられる。
なお、台湾のNDC(国別削減目標)による温室効果ガス排出量は、2030年に対2005年比28±2%削減、2032年に32±2%削減、2035年に38±2%削減を目指している。
環境行政を担う環境部は、過去の「総統杯ハッカソン」でも毎年150~160チームの応募があることから、今年の応募は200組を超える可能性があると期待を寄せている。
詳細は2025年第8回目「総統杯ハッカソン」の公式サイト(https://presidential-hackathon.taiwan.gov.tw/)を参照のこと。