2025/05/12

Taiwan Today

文化・社会

台湾のロマンチックな元宵節

2014/02/14
交通部観光局主催の台湾ランタンフェスティバルでは今年、ハートや愛のキューピットなどの形のイルミネーションが設けられる。(交通部観光局提供、中央社)

台湾では毎年旧暦1月15日は「元宵節」。この日、ランタンを観賞し、「元宵」と呼ばれるお団子を食べることなどは伝統的な行事となっている。今年は特に、西洋のバレンタインデー(2月14日)と重なることから、伝統的な節句がにぎやかに祝われると同時にロマンチックなムードも漂っている。 世界有数の超高層ビル、台北101はこの日、外壁のイルミネーションで、父母や家族、配偶者、恋人に愛を伝えたい人たちのメッセージを無料で映し出す。 今年の台湾ランタンフェスティバルは台湾中部・南投県で行われる。ランタンが点灯される元宵節には初めて、ハートや愛のキューピットなどの形のイルミネーションが「愛妳一世」(君を一生愛する)ランタンエリアに設けられ、例年のランタンフェスティバルとは異なる、現代的な恋愛のロマンチックなムードをかもし出す。 台湾南部・高雄市のランタンフェスティバルでは、高雄新交通システム(KMRT)の美麗島駅2番と4番出口の外に大型のオブジェ、「愛心天鵝」と「快楽頌」を設置。これらは植物オブジェやイルミネーションによるもので、「美麗島」(うるわしの島)への祈りと愛情のイメージを結びつけて幸せな都市の雰囲気を創り出す。 在来線・台湾鉄道では、「愛你一世 MY DARLING」と銘打ったクルーズトレインを運行。14日午前8時に南部の屏東駅を出発し、中南部・嘉義県の大林駅で観光バスに乗り換えて大林鎮のランドマークである「MY DARLINGパーク」を訪れて記念撮影、さらに、雲林県の北港朝天宮で「月下老人」(縁結びの神様)に良縁を祈願してから嘉義県・新港の板陶窯交趾剪黏工芸パークで観光する。交趾は台湾の寺や廟の装飾に使われる、色鮮やかで複雑な形状をした焼物。

このクルーズトレインの参加者はみな美しい切符カードを手に出来る。このカードには、屏東県にある帰来駅から大林駅までの莒光号の切符が1枚入っている。「大林」は中国語で「ダーリン」と発音することから、この切符は「ダーリンが帰って来る」ことを象徴。切符には、「DARLING帰来」と印刷されており、英語の書かれた切符は台湾鉄道初であることからコレクションの価値があるという。 中華郵政でもピンク色の「バレンタインデー限定便利箱」(包装用ダンボール箱)を発売し、「速達で愛を伝える」。台湾中部・台中市の郵便局では結婚式姿の熊のカップルがデザインされ、メッセージが書き込める切手を提供、バレンタインデーには台中市にある追分駅などに臨時郵便局を設けて人々が「愛の速達便」を出せるようにしている。 台湾で、一味違う今年のバレンタインデーを体験してみてはいかが?

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