2025/08/03

Taiwan Today

経済

彭淮南中央銀行総裁、世界初の14回「A」評価

2017/08/31
米金融専門誌『グローバル・ファイナンス』は、世界各国の中央銀行のトップに対する格付けを発表。台湾の中央銀行の彭淮南総裁は今年も最高ランクの評価「A」を得た。2018年2月25日に任期満了を迎える彭淮南総裁にとって、これが最後の格付けとなる。(中央社)
米金融専門誌『グローバル・ファイナンス』は現地時間29日、世界各国の中央銀行のトップに対する格付けを発表した。台湾の中央銀行の彭淮南総裁は今年も最高ランクの評価「A」を得た。2000年から現在に至るまで、彭淮南総裁が評価「A」を得たのは14回目のこと。評価「A」を14回獲得した中央銀行総裁は、現在のところ世界でも彭淮南総裁のみとなっている。
 
『グローバル・ファイナンス』は1987年創刊。米ニューヨークに本社を置く。発行量は5万冊余りで、世界193カ国・地域の財務・金融関係者がその読者となっている。『グローバル・ファイナンス』は1994年以降、EU(欧州連合)を含む主要諸国の中央銀行の総裁を対象に、インフレ抑制、経済成長の目標達成度合い、通貨の安定、金利統制などの達成度によって、最高評価を「A」、最低評価を「F」とする格付けを行っている。今年の対象国は、昨年の75カ国・地域から増えて、83カ国・地域に上った。
 
『グローバル・ファイナンス』が今年、評価「A」に格付けた中央銀行総裁は、昨年の8名から1人増えて9名となった。内訳は、台湾の彭淮南総裁のほか、オーストラリアのPhilip Lowe総裁、ホンジュラス共和国のManuel de Jesús Bautista総裁、イスラエルのKarnit Flug総裁、レバノンのRiad Salameh総裁、モロッコのAbdellatif Jouahri総裁、パラグアイのCarlos Fernández Valdovinos総裁、ロシアのElvira Nabiullina総裁、米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長。そのうち、台湾、ロシア、イスラエル、レバノン、パラグアイは昨年も評価「A」だった。
 
彭淮南総裁は1998年に中央銀行総裁に就任。2000年に初めて評価「A」を獲得し、その後は2005年から今年に至るまで13年連続で「A」を獲得している。評価「A」の生涯獲得数は14回となる。これまでの最多はマレーシア中央銀行のZeti Akhtar Aziz元総裁の12回だったが、彭淮南総裁は2016年にこの記録を更新。世界で最も多く評価「A」を得た中央銀行総裁となった。
 
彭淮南総裁は2018年2月25日に任期満了を迎える。これまで何度も「これが私にとって最後の公職であり、最後の任期になる」と公言しており、2018年2月をもって引退する意向を固めている。これは、評価「A」の獲得記録が14回でストップすることを意味している。
 
彭淮南総裁は今年の評価「A」獲得について、「国民全体の栄誉であって、私個人のものではない」と短いコメントを寄せるにとどまっている。彭淮南総裁の引退は、台湾で20年に及んだ「彭淮南時代」の終わりを意味するだけではない。『グローバル・ファイナンス』は、1人の総裁の通年の活躍を評価している。このため、来年は台湾が対象から外れることになるのである。
 

ランキング

新着