2025/07/17

Taiwan Today

経済

ホットマネー流入、M2伸び率は過去半年の最高に

2017/12/22
中央銀行は21日、11月のマネーサプライを発表した。「M1B」の前年同期比伸び率は4.40%にとどまったが、「M2」の伸び率は過去6カ月間の最高となる4.07%に上昇した。写真は中央銀行の外観。(中央銀行公式サイトより)
中央銀行は21日、11月のマネーサプライを発表した。台湾のマネーサプライの定義には、企業や個人(非営利団体含む)の小切手預金および非定期性預金残高の総額である「M1A」と、「M1A」に個人の非定期性積立預金残高を加えた「M1B」、「M1B」に企業・個人の定期性預金残高、外貨預金、外国人による台湾元建て預金残高などを加えた「M2」がある。中央銀行の発表によると、「M1B」の前年同期比伸び率は4.40%にとどまったが、「M2」の伸び率は4.07%に上昇した。「M2」の伸び率は過去6カ月間での最高。
 
「M1B」の伸び率が下がったのは、非定期性預金残高の伸び悩みが主な原因。一方、「M2」の伸び率が4.07%に上昇したのは、銀行による貸付や投資が増加したことに加え、外資純流入額が引き続き増えたことなどが原因。
 
11月の外資純流入額は15億0,500万米ドルに達したが、「M1B」の伸び率は「M2」の伸び率を上回り、「ゴールデンクロス」の状況となった。このことから資金の流動性に問題はなく、台北株式市場の活況に有利になると見られる。
 
また、「M2」の伸び率が、行政院主計総処が発表した消費者物価指数(CPI)と国内総生産(GDP)成長率の総和を上回っていることから、金融市場における資金は潤沢で、市場の流動性に耐えうると見ている。
 
個人投資家の投資指標である証券振替決済預金残高は1兆7,338億台湾元(約6兆5,600億日本円)で、過去最高を記録した10月に比べて293億台湾元(約1,100億日本円)減少した。これは個人投資家による株投資が増え、大量に株を購入したことと関係があると見られる。
 
外資の動向を示す外国人による台湾元建て預金残高を見ると、11月は1,969億台湾元(約7,450億日本円)で、10月の1,989億台湾元(約7,526億日本円)より減少した。これも外国人投資家による台湾株購入が進んだことと関係があると見られる。
 
また、11月の外貨準備高は5兆5,804億台湾元(約21兆日本円)で過去最高を更新した。企業の資本移動と、一般市民による資産分配により、米ドル建て資産が増えたことが関係していると見られる。

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