2025/05/04

Taiwan Today

経済

国立中興大学の国境を越えた学生チーム、教育部の創業基金を獲得

2018/03/14
卒業したての若者の起業を支援する「教育部大学・専科学校卒業生創業サービス計画」で、国立中興大学の4カ国の学生が参加する「農獲新生」チームが第2段階もパスした。写真は土壌環境学科の林耀東「特聘教授」(distinguished professor=前列中央)と研究メンバーたち。(国立中興大学提供、中央社)
2017年度の「教育部(日本の文科省に類似)大学・専科学校卒業生創業サービス計画(U-start)」には315のチームが応募。同計画は、卒業したての若者に夢をかなえる創業の場を提供するため、教育部が産学連携計画を基礎に、小規模起業が持つ柔軟性及び育成サポートを適時利用することでこれら卒業生の起業チャンスを広げようとするもの。
 
315チームのうち85チームが昨年、第1段階をパスしていたが、このほど第2段階に合格したチーム30チームが発表された。第2段階もパスした国立中興大学(台湾中部・台中市)の「農獲新生(農業の再生)」チームはこれにより、第1段階と第2段階の創業基金である60万台湾元(約216万日本円)を獲得した。なお、専科学校は日本の高等専門学校に類似した教育機関で、5年制と2年制がある。
 
同チームは中華民国(台湾)、タイ、ベトナム、フィリピンの4カ国、17名の学生からなり、環境にやさしい環境マイクロ・ナノ材料の研究開発を行っている。開発したのは3種類のナノ植物保護製剤で、「植優效」COSシリーズ、CTSシリーズ、及びSBOシリーズ。
 
植物保護製剤の原材料はいずれも環境にやさしい天然資材もしくは農業廃棄物から得ており、「資源の持続可能な循環使用」という目的を達成するもの。これら製品の主な効果は植物の病気の予防だが、これを使用することで、農薬の散布量並びに農薬が環境に与える影響が低減されることにも期待が寄せられている。また、農作物に農薬が残留していることから起こる、「食」の安全性に関する人々の疑念も解消できる。
 
「農獲新生」チームは、国立中興大学の農資(農業資源)学部、土壌環境科学科、植物病理学科がサポート、また、同大学管理学院盤石センターが分野を超えた指導と協力を行ったことで、教育部による高い評価を受けることになった。
 
 

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